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イケメンとの勝負

「何故断る!!」

「えっ? なぜ受けると思ったんですか?」

「男同士の勝負だろ?!」

「貴方が勝手に決めただけでしょ? それに理論では勝てないから実力勝負って事でしょ? お断りですよ」

「そんな事は無い!」

「じゃあ、実力で劣る俺に勝って、女性に良い所を見せたいだけですか?」

「ち・違う!」

「だったら何ですか? 納得出来る答えじゃないと勝負なんかしませんよ?」


さあ、ここまで言ってやったぞ? 否定したんだから納得のいく答えを聞かせてもらおうじゃないか。

そう思って俺は黙ってるんだけど、何も言ってこない。

結局図星なんだろうな……。

しょうがない。少し助け舟出してやるか。

まあそれがコイツにとっての助け舟になるかは知らないけどね。


「はぁ……。判りましたよ。俺の決めた方法で良いなら勝負してあげましょう。それでいいですか?」

「何故、お前が決めるんだ!」

「貴方はどうせ武力勝負でしょ? だからそれ以外で公平な勝負をしましょうと言ってるんです。

 有利不利があってはいけないので、タルーンさんが審判で3本勝負ですね。ここまでは判りますか?」

「失礼な! それくらい判る! タルーンさんが審判なら公平だろう。文句は言わない」


あっ、簡単に乗ってきた。

さて、公平に見える3本勝負をしましょうかね。


「では、勝負の内容を言います。公平じゃないと思ったら言ってくださいよ?

 1つめは単純に『コイントス』です。表か裏かで決めましょう。

 先に貴方が決めてください。俺はそれの反対で良いです」

「異論は無い」

「2つめは『どちらが先に女性をこの店に連れて来るか』です。知り合いは当然ダメです。

 店を出てから連れてくるまでのタイムを競います。早い方が勝ちです」

「これも異論は無い」

「最後に『目利き対決』です。タルーンさんに値札の無い武器を多数持ってきてもらい、一番高値の物を選んだ方が勝ちです。

 これは、貴方が有利ですね。私はこの店に初めて来たのですから。

 この順番に勝負して行き、先に2つ勝った方が勝利という事でどうです?」

「良いだろう。それで勝負しようじゃないか」


はい、この時点で俺の勝ちが確定しました。

勝負1は運を使えば簡単に勝つ。

勝負2は不利に見えるだろう。イケメンさんもニヤリとしている。

だが、これも運を使えば勝てると思う。『この店に行きたがってる女性と出会いたい!』と願えば成功すると思う。

ダメな場合は、アサイさんの『魅力』を使ってもらえば良いと思うし。

勝負3は『鑑定の眼鏡』を使えば勝利確実。ダメでも先に2つ勝ってるので問題無い。


まぁ、俺でもちょっとズルいと思う。

コイントスって言った時、カンキジコンビやコタニさんは苦笑してたし。

タルーンさんでさえ、「無謀な……」と言いたげな顔をしてるし。

アサイさんなんかは、私兵の人と「どっちが勝つか賭けない?」なんて話してる……。



早速1回戦を始める事に。

コイントスをするのはタルーンさんだ。

指で弾き、高く舞ったコインは左手の甲の上に落ちてきて右手に押さえられた。

『俺が勝てますように!』と強く願っておく。


「表だ!」

「じゃあ俺は裏で」


決定したので、タルーンさんが右手をどける。


「裏です。福田様の勝利ですね」


結果は裏。俺の1勝が決まった。

一応少しは警戒してたんだよね。

万が一俺が負けるとすれば、イケメンさんが俺より運が高いか、運が通用しない人って事だから。

だがこれで判った。この勝負、負ける事は無いな。


イケメンさんは悔しがっているが、周りの人達の目は冷たい。

勝って当たり前だろ! と言いたいようだ。

でもさ、勝負って自分に有利な条件でする物でしょ?!

知らずに受けた方が悪いのだよ。現に俺は向こうの出した条件は断ってるし。


問題無いので2回戦に進もう。

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