三 お姉ちゃんは大変
よろしくお願いします!
現在知りうる付喪神についての情報をまとめておきましょう。お時間がございましたら、『付喪神記』とお手持ちの便利な板で詳しくお調べください。『付喪神』という名が記されたのは室町時代。長い年月を経た器物には精霊―心のようなものが宿ります。人を誑かすようになれば『付喪神』。それが造化の神により人に害成す『妖』に変化し、人を襲い始めました。『妖』たちが現でお祭り騒ぎをしていると、お偉いさんにかち合わせ正体特定からの退治されます。最終的に命は助かり仏門修行の末成仏しましたとさ。めでたし
「めでたしっっってなるかぁぁぁぁ!何一っつ解決してない、どーして『付喪神の国』ってのが存在する?どーして、そこに私たちが来れた?なんで能力系RPG展開しれっとスタートしてんだ!」
火の玉流れに喰いつきそうな勢いで、うろうろ歩きながら結界桜が怒鳴り散らします。
「俺は知らん。」
知識展開する以外は皮肉しか喋らない火の玉流れをかばうようにつる枯れが前のめりになりました。
「知らないもんは知らないし出ないもんは出ない。諦めなさい。」
感情がまるまる顔に出たつる枯れをジーッと見つめます。
「どうした?」
「確かに仕組みはどうでもいいもんね、ガシャの核を集めさえすれば。分かった。」
「変わり身早!」
可愛い顔してツッコミ要員に駆り出されているつる枯れに同情します。いや、つる枯れに突っ込ませて楽しんでいる節が結界桜にあるというのは気のせいでしょう。
寺の正面にある階段の上で三者三様に、胡坐をかいたり柱にもたれたり、メモ片手にぴしりと体操座りしていたり。日は先ほどよりも少し落ちて三時頃といったところで。結界桜の片手が横にさっと空を切り、威厳に満ちた雰囲気で述べます。
「御託はよい。」
何やら三文芝居が始まったようです。
「そんなことよりさっさと片付けなければならない問題がある。分かっているな、しくじったら後は無いと。」
「分かっています。」
火の玉流れが額に手を当て、それに乗っかりました。
「何時間拘束されることになるか。だが背に腹は代えられない。」
初めて見ました火の玉流れ。あなたボケを増幅することも出来るのですか。
「何がしくじったらですって?」
噂をすれば。三人の誰のものでもない、余裕のある女性の声。結界桜の後ろに、銀の塊が伸びあがりました。徐々に人の形をとります。普通ならぎゃああ!と叫んでもおかしくない状況ですが、予期していたようで何にもそれらしい反応をしません。しいて言うなら、ばれた、と結界桜の顔が引き攣ってすぐに笑顔の裏に隠れたことくらいでしょう。背後にいる付喪神には見えていないはずです。
「私の悪口が聞こえた気がしたけど。」
銀の塊は、直立のまま頭から色がついていきます。二、三秒もすると着物姿の仕事の手の速そうな四十路の女性になりました。少し傷ついた表情で結界桜が取り繕います。
「そんなこと、一言も言ってないよ、針子さん。」
「噓噓。噓だから!」
針子さんと呼ばれた付喪神は結界桜にいきなりくっついてきます。結界桜はその付喪神をむくれた調子で押しのけようとあがきました。はたから見ると、反抗期の娘にくっつく母親のようです。どちらも着物姿ですしね。
「引っ付かないで。」
付喪神は針の群の子略して針子さんと、本人が呼ぶようにと言いました。本日は全く分からない付喪神について解説してもらおうとお呼びしたのですが、
「や~そんなこと言わないの、服を作ってあげた仲じゃない!針子さんあなたが着物を着てくれて嬉しいわ!すごく似合ってる!」
そうです、結界桜の袴姿を含めた全員の服はこの針子さんに頼んで作ってもらったのです。腕前は超一流。そして、ツンからのデレからのツン。
「それに、『話が聞きたい』と呼びつけたのはあなた方、接待位は基本じゃなくて?」
「……おっしゃる通り。」
喋り上手に口達者。それに敵う結界桜ではなさそうです。
「何が聞きたいの?」
正座に腕組みという調子で、針子さんが胸を張ります。綾とは違い、お寺以外の場所に拠点を持っているらしく、呼べばいつでも来てくれるわけではありません。よって、聞きたいことを今すぐ聞く必要があります。
「えっとぉ、まず、付喪神についてお願いします。」
控えめに、ペンを持ち上げるつる枯れ。
「付喪神についてね、ハイハイ。まず、付喪神って言うと、器物に目、手、足とかが生えたのを想像するでしょ。こういう人の形した奴じゃなくてさ?」
こくこく肯く三人。
「それは『精霊』分類になるのよね。赤ん坊が自我を持つように目覚めるやつ。対して『付喪神』は人の念を吸収しつつ自我を確立する、言うなれば、親から知識を教わる子供のような。だから『人の姿』をするの。付喪神は九十九と書くように、沢山の時間をかけ、人の色々な感情を吸い取って成長する。つまり、一定量の魂の負荷をー先程の例えなら人から手間を掛けられないといけない訳。そうすると、色々なものの中で付喪神になれるのはほんの僅かってことが分かるかしら。」
こくこく。つる枯れはしっかりとメモを取っています。
「そうすると、付喪神になれない小さな魂もいるわけ。例えば、私みたいな針。解決策は『みんなで集まればなんとかなるんじゃないか』。魂が少ないなら集まっちゃえばいいじゃない、というわけで、私は形を失った針の付喪神の集合体『群』(あわせ)。お判りかしら。」
「じゃあ、綾は一個の壺からできた付喪神で、針子さんは日本で使われて処分されたすべての針の付喪神の集合体の付喪神?」
「大体そんなとこね。」
ほうほう。
「綾の本名の『呪の壺の守 綾』の『呪』と『守』って、何?」
「『呪』はどのように使われて大量の魂を得たか、ね。綾は呪いの壺だったから……『守』はランクに当たる。上から順に『守』、『介』、『掾』、『目』。魂の質量の大きさに比例する。ちなみに群はランクとまた別だから。群の魂の量はピンキリだし、こうやって……」
にゅうううっと針の群が横に伸びたかと思うと二人に分裂しました。見た目も全くそっくりの二人が同時に口を開きます。
「いくらでも分割できるし。」
「……ひゃあああぁぁ……」
つる枯れの非常に控えめな叫び声が出ました。
「ついでに最後の『綾』とか『子』とかは識別のための名前。『呪の壺の守』が同じ付喪神がいたり、分裂してコピーの名前を区別するのに付ける。取り敢えず隣にいるのに『孫』って名前を……いや、もういるから、『牛』に。」
知りたくなかった、コピーをいくらでも作れる人の命名問題なんて。そして、針の群二人で同じセリフをしゃべるな、結局どっちが『子』か『牛』かわからなくなる!
「諦めて番号にしてもいいんだけどねぇ~。こだわりがあった方がいいじゃない?ほかに質問は?」
針の群二体が全く同じに動くのを違和感がありすぎて凝視して内容が頭に入ってこない結界桜、火の玉流れ。つる枯れはというと好奇心より嫌悪感が勝ったようで、冷たく言い放ちます。
「取り敢えず、分裂したの、元に戻してください。不気味です。」
「怖がりサンだなぁ~」
しぶりながら針の群二体は横に伸びて合体しました。少しふくれっ面です。
「あと、付喪神の国についても補足を。」
「付喪神の国ねぇ~。まず、死者の国ってことを頭に入れておいて。三途の川を渡った先にあるの。」
「私たち、まだ生きているんですけど。」
針の群は胸を張り、鷹揚に頷きました。
「安心したまえ。君たちは死んでない!きちんと『三途の川を渡る』っていう入国手続き踏んでないからね。その代わり、『自分の名前をばらす』とまあ、諸問題が発生するから気を付けて。例え聞かれても絶対に駄目。」
そうです。能力名が名前として使われていたのも、こういう制約があったからです。
「誰が管理してるの?閻魔大魔王とか?」
「『魔』要らない!ラスボスに流用する気か!」
つる枯れに珍しく結界桜が突っ込みました。お寺と関りがあるのでその辺詳しいのでしょう。
「閻魔さんは違うんだよなぁ、というか、三途の川の向こう側、通称『黄泉の国』ってのは一つじゃないって知ってる?」
「知らない。」
「その一つが付喪神の国で、管理しているのは『掌』っていう。まあ、賢い付喪神さん方が集まるところかな。特に何するってわけでもないけれど。解決した?」
当事者たちは小難しい表情で同時に口をそろえます。
「「「していない。」」」
「そう、なの。」
間。からの、結界桜、床、両手でバンッ!
「なんでこんなところに来れちゃったの!」
「ぐ、偶然?」
イライラと爪先をこすり合わせる火の玉流れ。
「一人二人来ちゃうのは分かるけど、十二人は膨大過ぎるだろ!」
「偶然……かな。」
つる枯れは持っていたボールペンでノートをつつきます。
「死者の国に生きてる人がどうやって入るの!」
「ぐ……偶ぜ」
「「「んなわけ無い!」」」
ここについては三人とも同意見。
「生きたまま黄泉の国なんて裸で南極到達よりむずいわ!」
火の玉流れの皮肉が炸裂しますが、分からないであろう付喪神に問い詰めても無駄なあがきです。
「力になれなくて済まない。けど、情報が手に入ったら伝えに来る。これでいいかい?」
針の群が大人びた表情で三人を宥めます。結界桜が肯きました。
「協力してくれてありがとう、針子さん。」
「そう言えば、水布ちゃんは居る?」
急にわくわくとして尋ねてきます。水布とは、呼び込まれた人で水と布を操る少女。針子さんは服を作るのが趣味なので、素材提供をしてもらっています。布はいくらあっても困らないそうで。
「いない。付喪神の国の探検に行ってる。」
「そっか。じゃあ、また来るわ。」
針子さんは座ったまま手をひらひら振ると銀の細かい針に砕け、床板の隙間に吸い込まれていきました。
「相変わらずすごい消え方だな。」
火の玉流れが隙間から床下を覗こうとしているのを見て、結界桜がクスリと笑います。
「もう慣れたけどね。」
「桜姉!」
声のした方―寺の前に広がる桜の並木道から水布の声が聞こえました。セーラー服を着た、十二歳の少女が手を振っています。顔いっぱいに笑顔を浮かべ、こちらに走ってきました。僅かの差で針子さんと入れ違いになりました。水布の後ろを歩いてきた三人もそれに倣います。
「お帰りぃ!」
結界桜もメモ執筆中のつる枯れと火の玉流れを置いて駆けだしました。水布に近づいていると、彼女の指先が動くのが分かります。顔にはいたずらっ子のような笑顔が。直後、その手から水鉄砲が飛んできました。結界を壁用に展開してびしょ濡れを防ぎます。
「こら!人は濡らしません。」
「おねーちゃん、ダメだよ。」
セーラー服のスカートを引っ張ったのは目のくりっとした幼稚園児位の女の子。『ぼんぼり蛍』と呼ばれる水布の妹です。水布はむうううと口を尖らせました。悪戯のようにも見えますが、これは『じゃれつく』の一種だと普段の行動を見ていれば判ります。他の二人は、少し後ろから歩いてくるようにしたようです。片方は結界よりも身長が高く、すらりとした『浮破』。それでも中学生。年上の結界桜はそれを悔しく思っていたり。その浮破の横には『かげさん』。十歳ほどで無口ですが、フリルの多い黒いスカートを履いています。俗にロリータファッションと言うのだとか。結界桜は服装に関しては無頓着ですが、フリフリどっかに引っ掛けて破きそう、くらいに思っています。
水布がにこにことこちらを見てきました。
「桜姉が暇ならあたしと二人でガシャを狩りに行かん?」
「いいよ。」
即答です。結界桜は元々、体を動かすのは嫌いではないのとスリルが大好きなので。あと、自分の突飛な行動に理解を示してくれるので。
ガシャの出現先は全部くるぶし丈の草原です。喜んで水布と二人分の円陣を展開させました。
「私達、いつまでここに居なきゃいけないんだろう。」
先程ガシャを狩ったくるぶし丈の草原に水布の声が風に流されていきます。やや西へ傾いた太陽が草原の傍の川に反射しました。さっきとは打って変わって物憂げな表情です。
「妹も連れて帰らなくちゃいけんのに……ほんとに大丈夫なんか?ほんとに帰れる?」
結界桜は踏んづけてしまった椿の花を拾って、その花びらを風に流しました。
「私にも分からない。」
結界桜も不安でいっぱいです。不気味なのです。きっと、火の玉流れもつる枯れも。それを隠そうとして元気なように振る舞おうとしているのがいろんな仕草から伝わってきました。
「何も分からなくて怖いのはみんな同じだけど、あたしがあわわわってなっちゃったらみんなに移って……」
すごい。私が最初に感じた事、パニックに陥りやすいっていうことに気付いている。
「こりゃ驚いた。あんた賢いね。」
思ったことをそのまま口にすると、水布は少し顔を赤らめます。
もう少し、気楽に居てほしい。
「水布、聞いて。」
水布の肩に手を置き、その目をじっと見つめました。
「不安っていうのは危険な状況になった時、いつも以上の力を出さなきゃって考えている時なるもの。今の危険は付喪神の国に来ちゃって、帰れなくなるかもしれないって事でしょう。」
こくんと肯く水布。
「でも、ガシャの核を狩れば元の世界に帰れるんでしょう?」
詭弁だ。そんなに甘くない。分からないことが多すぎる。これは確定要項じゃない。全部『付喪神が作り出した噓』かもしれない。でも、一応の事実だ。
「今出来るのは、核を集めること。」
この不安も想像だけかもしれない。ガシャを狩ればいいだけの、単純な出来事かもしれない。どちらにせよ、根拠はない訳だ。あらゆる可能性を考えて行動する。思い込みは危険。お願い。単純な出来事であってほしい。
「でさ、元の世界に帰ったら能力使えなくなっちゃうよ?今のうちに遊んでおかなくていいの?」
「ほんとだ!」
「何か大変なことになっても、私が何とかする。」
ほんの軽い気持ちで言う。でも、私は約束を破らない。
水布はぴょんぴょんと跳ねました。ちょっと不安が小さくなったようです。
「桜姉、すごい!」
「すごいだろう!」
結界桜は水布の背中を撫でました。水布は首を傾げ、結界桜の胸元を見ていました。
「これ、首の紐、なに?」
結界桜は触られないよう慌てて紐を握り込みます。
「あ、えっと。なんか、その、」
見られたくない、詮索されたくない。だから、答えをぼかす。
「御守り。」
「なんで首から下げてるの?」
子供は詮索好き。他の事なら何でも話せるのに、よりによって、です。
「大事なヒトから貰って、付喪神の国で無くしたくなくて首に。本当に大事なものなの。」
見えないように、紐を着物の衿の下に隠しました。悪戯っぽく笑みを浮かべます。
「今は集中すること。ガシャが出るかも。」
話は切り上げ、背中合わせで並んでガシャの出現を待ちます。
『結界』を空中をてんでバラバラに動かしても面白いけど、水布に当たったらかわいそうだから、という理由で得物を創り出すようです。模造刀はお寺に置いてきてしまいました。リーチの長い槍に、真っすぐな柄、太さは、緑の園芸用パイプ位。両端に鋭い刃。結界は視認できないので実際に触って形状を確認します。水布はセーラー服のリボンを結びなおすと手首のあたりに水を纏わせました。結界桜は周囲を警戒しながら槍を地面に刺したり頭上で振り回したりして遊びます。
「水布、体に力が入ってるよ、全力が出せなくなるから抜きな。」
落ち着かせるように背中をパンッと叩くと、水布はちらりとこちらを向き、深呼吸を繰り返しました。汗ばんでいた手を一度スカートで拭っています。
「大丈夫、落ち着けば出来るから。」
ザザザ……と重厚な音を立てて、結界桜の正面の土が人型へと変わっていきます。獲物です。
距離、大股三十歩。
「ガシャ、みっけー!」
透明の槍をガシャの胸元へとむけて叫びました。
「こっちも来た!」
後ろから水布の叫び声。
土系のガシャ。こちらに体の正面を向けてるって位しかわからない雑な造り。動きは鈍い。核は胸の辺りにあるから、表面の土を払って場所を探ってみます。
走りこんで、左上から袈裟斬り!槍が通らない!柄が当たってるってことか。ガシャから離れつつ右旋回、からの横一文字!
ガシャは仰け反り、割れた胸元辺りに黒い核が見え、光ります。
遠隔攻撃!来る!
結界を板状に生成し、その上乗って宙へ上がります。直後、結界桜がいた地面の土が跳ね上がり、空中へと追いかけてきました。
予想的中。
ガシャの後頭部のハゲ具合が確認できるところまで飛び上がりました。槍を長―く伸ばしてガシャを挟んで向こう側の地面へと突き刺します。
ぐっ。
手応えあり。動かない。柄を握り手以外の部分に諸刃を生成する。ガシャは核が露出してるから動けない。
「せえっの!」
槍を握ったまま、足元の結界を消しました。槍の柄が重力任せにガシャの頭に刺さった後、硬いバターのように首へ胸へと切り進んでいきます。
腰まで到達。核、完全に露出。やったね。
二人で止めを刺してもよいですが、打ち合わせをしていなかったので諦めます。槍から手を離し地面に着地して、土にめり込んでいる核に手を伸ばします。ふんわりと温かい核に手を触れると、土人形はモロモロと崩れ去っていきました。
そのまま振り向くと、水布は白い布でガシャをぐるぐる巻きにして引き倒し、抵抗できないようにしてから、水流で胸辺りを切開しているところでした。
割と絵面がグロテスク。
ガシャは布から抜け出そうともがいていますがびくともしません。
クマノミつついて遊んでる感じ?なんかこう、一方的な蹂躙で『戦闘』って感じがないんだけど。
余裕がありそうなので、水布に断りを入れて二人で止めを刺しました。黒曜石のような核は結界桜のものよりも二回りほど大きいです。
「できた!」
黒い欠片を太陽に透かして見ているのを柔らかく見つめます。つる枯れのツッコミフルコースも賑やかでいいですが、感性が近い方が安心するのかもしれません。そんなことを思っていると、核を集め終わった水布がずんずんやってきます。
「桜姉!」
「は、はい?」
「着物がズタボロ!」
見てみると、袖の糸は解れ掛けていますし、袴には結界が当たったのか所々破れています。水布は服を握り込み、集中するように目を閉じました。破れほつれが水色の光を放ってもとの布地に戻りました。
「ありがとう。」
お礼を言うと照れる水布は可愛いです。
「針子さんに襷作ってもらった方がいいのと、袴、ひざ下で括っといた方がいいね。」
「アドバイスあざます。」
「アド?」
水布がきょとんと首を傾げました。綺麗に言い直します。
「ご助言、感謝いたします。」
「どういたしまして!」
二人して核を抱え近くに並び立ちます。風で二人の髪が靡きました。
「さ~帰ろ帰ろ!可愛い妹ちゃんが待ってるよ~」
ニコッと水布が微笑みました。
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