34 楽しい一日でした
「これは、場所によって刃の形を変えているのか。刃自体の切れ味も相当だな」
「こんなすぐバラせるなんて…とんでもなくきれー…」
うふふ。うちの子をもっと褒めてもいいんですよ?
って刃の形変えてるのは私も知らなかったです。そうなの?
「ありがとうねーちゃん!また忘れそうになったら見せてくれな!」
「はい、でも今度はちゃんと用を言ってからにしてくださいね」
先生とミア君はまだ解体をするようです。私もお仕事に…
あ、すっかり忘れてました!!
結構長い間一緒に解体しちゃってます。
どうしよ、まずはグーノスさんに謝って、それからえっとー…
「おや、シャルさん。ここにいたんですね。解体のお手伝いでしたか?」
「グーノスさん!?ご、ごめんなさい…その、勝手に動きました…」
「気にしないでください。やれる事をやれる人がやる、がうちの方針ですので。そろそろ今日は終わりですし。一日、どうでした?」
「はい…たくさんの人ができることをするってこう言う事だなって思いました。助けたり頼ったりとか、他にもいろんなことが勉強になりました」
ギルドのことも、街のことも、人も。全部が面白くて、楽しかった。
「シャルちゃーん、いますかー?」
あ、サーナさんの声だ。
「お迎えですね。では、今日はお疲れ様でした」
「はい!ありがとうございました!」
「どうですか?いろんな人がいましたよね。それに、シャルちゃんのスキルももう受け入れられています。やってみるものでしょー?」
サーナさんがちょっといたずらっぽく笑いました。
「はい…こんなにあっさり、と思いました。うちの子も活躍できましたし」
「それは良かったですー」
あ、そうだ。
村の人達にも知らせないと。
もう命の心配はないから村に戻ってもいいけど、ここで頑張ってみたいです。
お手紙でも書きましょうか。
私に、仲間や友達ができましたって。
グーノス「(技術的に)素晴らしい方でしたね」
サーナ「(ずっとは)やらんぞー」
シャル「うちの子、なんて働き者!」




