24 うちの子はいい子です
「昔は昔、今は今です。シャルちゃんがいい子で安全だって周りが思えば、それだけシャルちゃんも周りを気にしなくても良くなるんです!」
言い切られてしまった。
隠すよりも、こんなの持ってるけど危なくないよーと自分で言えと。
私が隠し事下手なのを見越されてますね…
「誰しもよく分からないものほど怖いです!だったら、シャルちゃんの事をいろんな人に知ってもらいましょう!」
そのためなら、助力は惜しみませんとまで言われてしまう。
私に突然現れたスキルはとんでもなく強くて便利で。
だけども、昔、この子たちの周りは不幸になった。
この子たちは、私の思った通りに動いてくれるし、私が危険かもしれないときは守ってくれる。
無理矢理でも、村の中で生きるしか考えなかった私を、外に連れ出してくれたじゃん。
…この子たちは、いい子なんだ。
他人が、この子たちの周りを不幸にしているだけ。
だったら、そんな子たちがまた悲しいことに巻き込まれる前に。
この子たちが、とてもいい子なんだって。
私がみんなに、伝えたい。
「…わかりました。この子たちは悪い子じゃないと、証明したいです!」
この子たちも、私自身も、私以外のみんなも、不幸にならないように。
私の、生きる目標ができた。




