5 スキルをいじります
村はずれの小屋に戻る。
もうすでに日は沈み終えたところだった。
これからどうしようか。
一応、自分のスキルが知られないように生活をすることもありだと思う。でも、私のできることはたかが知れてる。それも、村の中で一人で生活できる程度だ。外で稼ぎを得ることはまず難しい。そして、スキルを知られてはまずい。
あれこれ考えてるうちに、今日使った自分のスキルを思い出していた。あの刃、《断頭台》の威力はとんでもなかった。効果の跳ね上げもない薪がすっぱり切れたんだ。あんなのをまともに受けたらどんな魔物でも倒せてしまえるんじゃないか?でも見られれば終わりだよね。どんなに形が変えれても…
「形を、変える…それって材質はどうなるの?」
薪を一気に割った時、形だけでもかなりの変化ができていた。それならば…
外に出て、試してみる。
「形をそのまま、氷みたいに透明に…《断頭台》!」
目の前には何も現れなかった。恐る恐る手を伸ばしていく。
硬い。壁が、あった。何もないところに確かに手が触れた。これならばと近くにあった拳くらいの石を投げ込むと、
チリリリリ、ガズン
石が、二つに分かれた。誰にも見えない、不可視の刃が石を断った。
これなら、これなら使える!かも!
スキルいじいじ




