洋館、化生、従者(仮)
「……いずれそうなるのだ。器が耐え切れねば彼女も狂い、そして消える。一年や二年の話ではないが、な……それでも確実に力は弱まっている。それはどうしようも無いことなんだよ」
おせっかいな使い魔が言う。それでも、それでも――
――愛、なのだろう。私も、誰かを愛する事ができるのだと、貴女は教えてくれた。
「――共に生きよう。永遠には程遠く、完全というには何もが足りず……それでも、それでも、俺は……。慈愛を湛えた妖かしの貴女、どうか共に生きることを許してくれ」
一人の夜はあまりに寒い。孤独の風は心を冷やし、指の先から凍えさせてしまう……だから、あゝ、誰かに触れる指先が、凍え切ってしまう前に。
おせっかいな使い魔が言う。それでも、それでも――
――愛、なのだろう。私も、誰かを愛する事ができるのだと、貴女は教えてくれた。
「――共に生きよう。永遠には程遠く、完全というには何もが足りず……それでも、それでも、俺は……。慈愛を湛えた妖かしの貴女、どうか共に生きることを許してくれ」
一人の夜はあまりに寒い。孤独の風は心を冷やし、指の先から凍えさせてしまう……だから、あゝ、誰かに触れる指先が、凍え切ってしまう前に。
1生目 捻くれ小僧と泣かない青鬼
2018/04/15 02:15
2生目 今日は寂しい夕間暮
2018/05/24 04:06
(改)
3生目 老女のように、少女のように
2018/06/05 01:22
(改)
4生目 きっと隣に
2018/06/30 18:09
5生目 ある日の閨
2018/07/29 04:16
(改)
6生目 夜半過ぎ、小休止
2019/02/28 02:51
(改)