第七話 「民衆の嘆願」
それは『贖罪の祭壇』からの最終敕令であった。三人の仲裁官は、祭壇の指令の下、一糸乱れぬ歩調で、中空に浮かぶあの豊満の影へと向かっていった。
セリーヌは高く吊るされたスレイアを凝視し、その右手は無意識に腰の剣柄を固く握りしめ、指の関節が白くなっていた。彼女はゆっくりと目を閉じ、歯の間から、あの重々しい命令を絞り出した。
「——刑を、執行せよ!」
「おう!——」
一声の、短く、いかなる感情も含まれぬ返答が、まるで金属の共鳴のように響いた。仲裁官たちは、一糸乱れぬ動きで、手にした「戒律の杖」を振り上げた。
バシッ——!
第一撃が、スレイアの、白玉のごとく滑らかな背中に重々しく落ちた! 一条のおぞましい血の痕が瞬時に裂け、彼女の白皙の肌に、深く烙印のように刻みつけられた!
バシッ!バシッ!バシッ——!
棍棒は恐るべき力を帯び、雨霰と降り注ぐ。その一撃一撃が、正確無比にして、残酷だった!
激痛が稲妻のようにスレイアの四肢百骸を貫いた!彼女は唇を固く噛み締め、すべての悲鳴を喉の奥へと呑み込み、ただ血が口の端から溢れるに任せた。身体は抑えきれぬ激痛に猛烈に痙攣したが、その金色の瞳は、終始、倔強に大きく見開かれ、一片の弱ささえ見せることはなかった!
広場全体が、極限の死寂に陥った!数千のグランディの民と魔族の兵士は、呼吸さえも忘れたかのようだ。
彼らは目を見開き、その顔には信じられぬ思いと驚愕が浮かんでいた!
「こ……これは……本物だ……」
誰かが、呆然と、震える声で呟いた。
「なんてことだ……見ているだけで……痛みが……ひぃ……」
「ま……まだ十数回だろう……あの方の背中が、もう……肉が裂けて……いるだと!?」
「……あのお方は、ただ……我々の怒りを発散させようとしてくださっただけなのに……」
次第に、後悔と自責の念が心に込み上げ、誰かが喃々と呟いた。
パンッ!
一声の、乾いて澄んだ平手打ちの音が、群衆の中から、突如として響いた!
「俺のせいだ!」
最初に問いを投げかけた痩せた平民が、地面に膝から崩れ落ち、自らの頬を打ちながら、苦痛と後悔に満ちた声で嗚咽した。
「俺があんな、馬鹿な質問さえしなければ……俺が、彼女を……」
刑台の上、スレイアはすでに汗が滝のように流れ、口の端から溢れる血の筋と混じり合っていた。
あの白玉のごとく滑らかだった背中は、此刻、すでに血肉が爛れ、めくれた皮膚の間から、ぞっとするような白い骨さえ見えている!
しかし、これほどの激痛に耐えながらも、彼女はなお固く歯を食いしばり、想像を絶する意志力で、一声の悲鳴さえ漏らさなかった!
目の前のその残酷な光景は、平民たちの心にあった最後の一片の復讐の快感を、完全に打ち砕いた。それに取って代わったのは、強烈な同情と、見るに忍びないという思いだった。
「だめだ……もう見ていられない!」
「統帥様!どうか、おやめください!」
一人の民が、セリーヌの眼前に進み出て、涙ながらに哀願した。
「そうだとも!元より、あのお方は何も悪いことなどしていない!それなのに、このような罰を受けるなど……あまりにも残酷だ!」
ますます多くの民衆が、セリーヌに対し大声で懇願し始めた。この凌遅刑にも等しい刑罰をやめるよう泣き叫ぶ!スレイアの罪を、どうか赦免してほしいと祈願する。
甚だしきは、数名の若者たちが、一切を顧みず刑台へと突進した!彼らは涙を流し、そのか弱き血肉の身体で、あの誇り高き“魔女”のために、無慈悲な戒律の杖を受け止めようと試みたのだ!
しかし、『贖罪の祭壇』は強大な魔法結界を纏っており、彼らは瞬時に目に見えぬ力によって猛烈に弾き飛ばされ、地面に叩きつけられる。
セリーヌは依然として、氷雪の彫像のように、広場の中央で起こるすべてを凝視していた。しかし、彼女自身だけが知っていた。あの、固く剣柄を握りしめた手が、此刻、過度の力によって、もはや抑えきれぬほど激しく震えていることを!
彼女は深く息を吸い込み、何度となく、口を開き、あの「やめろ」という言葉を叫ぼうとした!だが、その度に、彼女は、まさに口から出かかったその言葉を、無理やりに呑み込んだ。
最終的に、彼女はただ苦痛に目を閉じることしかできなかった。そして、あの一声、また一声と響く「おやめください」という哀願が、まるで鞭のように、彼女自身の心を、打ち据えるのに身を任せた。




