06 夢中
大満足の夕食の後は、いつものお風呂タイム。
浴室方向から聞こえてくる約2名の悲鳴を聞きながら、のんびりと皿洗い。
ちなみに浴室も改装済みで、女子一同が全員一緒に入浴可、なのです。
『4人いっしょでも全然余裕の広々プレイスですよっ』
ありがとう、アリシエラさん。
でも、僕の心は余裕無しのキッツキツマインドなのですよ。
……
居間のソファーには、薬を塗り直してツヤッツヤのスーミャ。
プリナさんを興味深げに見つめております。
その側には、ミイラ娘改めツヤッツヤ娘2号のイリーシャさん。
プリナさんを見つめるスーミャを、愛おしげに見つめております。
プリナさんは、指編みに夢中ですね。
可愛らしい指先にきれいな色の毛糸が巻き付いてます。
とっても器用ですね。
しなやかな指先の動き、確かに見ていて飽きません。
「マリエレンさんから教わったんです」
なるほど、マリエレンさんですか。
今ごろセルジェさんとふたりで、愛の指編み活動の真っ最中でしょうか。
って、愛の指編み活動ってなんだよ。
駄目ですよ、僕。
たとえ妄想でも、おイタは厳禁、ですよ。
それでは、先にお休みしますので、戸締り確認、よろしくです。
「「「お休みなさい」」」
はい、お休みなさい。
……
深夜、寝付けなくて、居間で飲み物を一杯。
明日は特に用事も無いので興奮する要因など無いはずなのですが、眠気の虫が寄って来ない夜もあるのです。
「相変わらず夜ふかしなのだな、サイリ殿」
こんばんは、イリーシャさん。
もしかして、かゆくて眠れないのですか。
「スーミャが……」
?
「寝言で『もうたべられないよう』と……」
えーと、お腹いっぱいカレーを食べてましたから、ね。
「まさか、あんな平和な議題でスーミャと議論を戦わせる日が来ようとは」
いえいえ、食事って大切ですよ。
特にカレーは。
「全てサイリ殿のおかげだ……ありがとう」
夜ふかしはお肌の大敵ですから、早めに休んでくださいね。
「うむ、まだ少々かゆいが、頑張って眠らねば、治るものも治らん」
どうしても眠れないのなら、抱き枕とかどうですか。
ほら、すぐ側にちっちゃくて可愛らしい、寝言をつぶやく抱き枕が。
「むう、良いアイデアだと思うが、あまりすりすりするとスーミャが目を覚ましてしまう」
つまり、目を覚まさない程度のすりすりが出来るよう修行すれば良い、ということでは。
人生、日々これ修行、ですよね。
「うむ、騎士として生きると決めたあの日に、どんな修行からも逃げぬと誓ったのだ」
「それでは、行ってくる」
ご武運を……




