16 ずっと
おかげさまで、僕の平穏な暮らしは守られそうです。
モノカさんたちは、僕の能力の不正利用は絶対にしないと、固く約束してくれました。
皆さん、本当にありがとうございます。
……でも、ちょっとだけならお試ししちゃっても良かったかな、なんていう未練も、無くは無かったり。
いや、皆さんの信頼を裏切らないよう、真面目な"若仙人"として精進せねば、ですね。
それにしても、けんちゃんって凄いよね。
僕以上に何でも出来る能力を持っているのに、誘惑に負けずに、ずっとがんばっているのだから。
やっぱり、アヤさんみたいな素敵な人が常に寄り添っているから、気持ちがブレないでいられるのかな。
うん、僕の家族だって、アヤさんに負けないくらいに素敵ですとも。
つまりは、みんながいてくれるから、僕だって大丈夫。
「今日のサイリは、何だかいつもと違う感じ」
そうですか、スーミャ。
たぶん、いろいろあって僕なりに成長できたおかげかと。
「なるほど、そこはかとなく頼り甲斐が増したような気が、しないでも無い」
そうですか、イリーシャさん。
そこはかとなくって、そこはかとなく便利な言葉ですね。
「初めて出会った時から、ずっとこういう方ですよ」
ありがとうございます、プリナさん。
ご期待に沿えるよう、これまで以上に真っ直ぐ"若仙人"道を歩む覚悟なのであります。
それにしても、最近何だか、短い間にイベントてんこ盛りな気がするよ。
やっぱり、そこそこ積極的に行動するようになったから、なのかな。
……僕が望んでいた穏やかで平穏な暮らしって、全く何事も無い平坦な人生ってことじゃなくて、
いろんなイベントごとを乗り越えながらも、家族全員が穏やかに平穏に暮らせること、だったのかも。
えーと、こんな感じでブレブレなのも、何だか僕らしいよね。
「ふむ、いつも通り怪しくなってきたな」
「だって、サイリだし」
「初めて出会った時から、ずっとこういう方ですよ」
……皆さんも、初めて出会った時から、お変わりなく。
こんな感じで、これからも、よろしくお願いしますね。
でも、こんなイベントだらけの生活が当たり前になっちゃったら、
もう引きこもりなんて名乗れないですよね、僕。




