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スキル複写

 結界で戸締まりをして、登校よりちょっと早く学校へ。事情を話してある担任の先生に欠席届けを提出、雪の結晶の御札を見せて、

「詳しくは、話せないんです。」

「お気を付けて。」

あっさりクリア。

 順調に街道を南下する。所々、真新しい橋や、道幅を広げた跡があり、整備が進んでいる事が良く解った。樽内行きの大工事まではいかないが、かなり改良されているようだ。魔物、盗賊、ナンパに会わず、予定の街で宿を取った。

 秋太、ディアン、ネージュで一部屋、冬馬、リュンヌ、エールで一部屋。ワタシは春介と夏彦とお泊り。しっかり甘えさせて貰った。

「ちょっと幼く変身して、ガッカリ?」

既製品でOKになった膨らみを揉む夏彦に尋ねた。

「触って嬉しいって言うより、触れる関係性を確認出来るのが嬉しいんじゃないかな?」

「俺もそう思う、あと、ひかりの反応だね、恥ずかしったり、嬉しそうだったりしてさ!」

具体的に言われると、急に恥ずかしくなり、毛布を被って視線を遮った。

 そのまま寝てしまったようで、朝日に起こされた。春介に跨がって起こし、そのまま朝のおかわりを堪能、夏彦と交代してしっかり揺れてから朝風呂を浴びた。

 この日も順調に街道を飛ばした。なんのトラブルも無く次の宿。二部屋しか取れなかったが、小さい方に、秋太と冬馬お泊り。基本昨日と変らない。

 スキンシップを満喫してちょっとお喋り。

「他の属性の魔法ってどうやって覚えたの?」

「おっぱいだよ、春菜のを吸うと、水属性が使えるようになって、夏果のを吸うと火属性が開放されたんだ。」

お互いに供給しあって、全属性を制覇したそうだ。

「そうなんだ!どうして解ったの?」

「ディアン達がひかりの【破視】が使えたんだ、で、もしかしてって試して見たんだ。」

「それなら、ワタシのも!」

「それは、大部屋になったらって予定だから、焦んなって。」

既に計画済みだっらしい。もう1ラウンドずつ楽しんで灯りを消した。


 翌日も早起きして、馬車を進めた。丁度昼時に各地から集まった行商人の馬車が数台広場に停まっていた。出店がいくつもあり、珍しいものが並んでいた。目立つステージでは大道芸みたいな出し物が行われ、多くの観客が歓声を上げ、時々おひねりが飛んでいだ。


 着ているうちに入るのか微妙というか、一応全裸ではないって感じの衣装のセクシーダンサーさん達がステージを降り男性客の間を練り歩くと、紐だけみたいな衣装にはお札がビッシリ挟まっていた。興味を示さない兄達は、ランチの方を気にしていた。ダンサーさん達のプライドに火を付けてしまったのか、屋台の列に並んでいたところで絡まれていた。適当にあしらっているように見えていたが、ダンサー達のボスっぽい司会をしていた男性が近付くと、4人は一目散に戻ってきた。何か術を掛けられたようで、いきなりワタシを押し倒した。取り敢えず、【氷縛】で止め、結界で隠れた。【鑑定】すると、【発情】の魔法に支配されていた。兄達は結界の中にそのままにして、司会の男性を鑑定、【発情】のスキル持ちだった。魔力反射の指輪を嵌め、【隠密】で男の背後に立った。

「あの4人の術、解いて頂けますか?」

男は振り向きざまに、術を掛けたが、指輪で反射すると、ズボンを下ろして飛び付いて来た。闘牛士が牛をあしらうように軽く躱すと、ダンサーの1人を押し倒した。彼女もグルだろうから、放っておいても良さそうだが、一応、【氷縛】で司会の男を捕らえた。スキルを奪うと正気に戻ってダンサーに乗った自分を不思議そうに確かめていた。

 兄達も解けているはず、結界の中に戻って、氷縛も解いた。正気に戻り、感情を操作されていた事を話すと、

「ゴメン、意識がある時の方が良いよね、続きは夜ね。」

一番足が速かった夏彦が恥ずかしそうに謝っていた。

 改めて、ランチを調達、ちょっと珍しいご馳走にありついた。おつまみやお菓子も仕入れて南に向かった。


 ちょっと早目に宿を取った、まだ明るいが、この先しばらく宿もキャンプスペースも無いので、ちょっとノンビリする。温泉大浴場のある宿で部屋は一部屋しか空いていなかったので、ちょっと狭いけど、人数分の布団が必要な訳でもないので気にしない。子供達を連れて温泉に浸かる、結界で覗きトラップを掛けてあるので安心してノビノビ。男湯で凄い音がしたが、気にしない。しっかりリラックスして部屋に帰った。

 兄達は先に戻っていて、

「覗きトラップ掛けてた?」

冬馬が尋ねた。

「あ、うん」

「上手い具合だったよ、男湯で3人掛かってた。ダメージも程々みたいだからね。」

男湯の騒音は、そいつらだったようだ。


 スキルをコピー出来るか試してみる。ディアン達は【スキル】って認識ではないようだが、【破視】のように、結界で中が解らない洞窟中を感じることが出来ていた。妻達は、適性の無かった魔法を取得しているので、試さないという選択は有り得ない。

「このままだと、ちょっと落ち着かないから、子供になって貰えるかな?」

魔法連携のブレスレットを付けて、ミニマムの年齢になった。魔法の精度が上がったのか今までより少し幼く、3、4歳位。弟達はそれより少し小さくなっていた。ブレスレットを外して、マックスの年齢へ。こちらは今まで通り18歳位。小さくなった春介を抱いて、授乳魔法をかけた乳房を吸わせた。片方を吸い切るとスヤスヤ眠り、4人を寝かし付けた。起きた時に大人だったりすると困るので、宿の大人用の浴衣を引っ掛けている。チラリと見えた可愛らしい光樹(・・)にも、この前、変身した時にガッカリした自分の光樹(・・)は敵わない。更にガッカリしたので、頭を母性モードにして雑念を払った。

 夜中、ウトウトしていると、春介に起こされた。見かけは小さくなったまま、おかわりの要求に魔法を掛けて抱き上げた。吸っているうちに夏彦も目を覚まし、順番に4人に吸わせた。やはり吸い切ると眠っていた。

 翌朝、少し寝坊して目覚めると、小さな弟達の姿はなく、少しすると、大人モードの弟達が朝風呂から帰って来た。

「あれ?春介は一緒じゃないの?」

春菜(・・)は子供達と行ったよ、もう戻るんじゃないかな?」

ん?春菜(・・)?言い違えた?

 子供達を連れて戻って来たのは、紛れもなく春菜だった。

「子供だけじゃ不味いでしょ?男湯に連れて入る歳じゃないからね、変身を試してみたの。」

浴衣を脱ぐと下はトランス、不思議に思って聞いて見ると、

「直ぐ着替えるの勿体ないでしょ?じゃ、いくわよ!」

フンと唸ると春菜は春介になった。何も無かったように、身仕度をしてイケメン冒険者の出来上がり。

「他の技も試したいから、早くごはんにしよ!」

ワタシも宿に着いた時の年頃に変身して、バタバタと食事を済ませ旅を再開した。

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