忘れ物預所
さすがに手野鉄道ともなれば、その忘れ物の量も尋常じゃなく多い。
そのため、鉄道の主要駅にはそれぞれの忘れ物預所がある。
傘だけでも1日に数十本はここに集められる。
他にも大量の忘れ物は、それぞれ忘れ物預所で一定期間保存される。
この保存は食料品と判断できるものならば消費期限の前日から最大2週間まででそのための冷蔵や冷凍の倉庫もある。
食料品以外でも、貴重品と判断されるような宝飾品などについては1年間、その他財布などは1か月間の保存期間がある。
住所や名前など、個人が特定できる場合にはその人へ連絡を取ることもあるが、その例は全隊から見るとごくごくわずかだ。
この保存期間が過ぎると、全て警察へと提出される。
そして拾得物とされ、引き取りがなければいったん手野鉄道へと戻される。
そのうえで忘れ物として所有者不在と判断されて、半年に1回、手野百貨店の催事として手野鉄道忘れ物大販売会が開かれる。
ここでの販売代金は忘れ物預所の維持のための基金に使われることになっている。
ちなみに、忘れ物を引き取りたい場合、本人としての証明書の提示が必要となる。
証明書がない場合は、手野鉄道の定期券などでも可能だ。
また、これらがない場合でも、携帯電話の場合は暗証番号あるいは指紋による認証により、ロックを解除することができた場合には引き渡すことがある。