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ヴィランたちの後日譚「所長の日記」  作者: 名利 杏樹
xx18年 10月分
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xx18年 10月8日

10月8日


エクエスには申し訳ないが後回しにさせてもらってアーティレリーの修理を再開した。エクエスのコアの精密検査と平行してアーティレリーのコアの解析の済ませてくれたラボには後で特別手当を出した方かいいかもしれない。後日何か欲しいものがないか聞いてみよう。


そして、修理を依頼されてから1週間経ったからか、ロビルさんから直々に進捗を聞かれたので、今日中にはアーティレリーの修復は終わりそうです、と伝えた。何だかすごく驚かれていたけど少し時間がかかり過ぎただろうか?


結果から言えば、アーティレリーは本機の修復も済んでいるのでそのままコアを戻すと無事起動できた。今回はティムもワルドーもラークも一緒に見守っていたが、アーティレリーと意思疎通ができるとわかると3機とも同じような表情でホッとした様子だった。機械でも兄弟って似るんだなぁと思っていると、


「ところで、イニティウムたちと一緒にいらっしゃる貴方はどちら様でしょうか? 見たところこちらに害を加えようとはされていないようですが・・・」


と、こちらにアイセンサーを向けながらアーティレリーが確認してきた。答えようと口を開きかけたところで、ティムが代わりに説明してくれた。


「こちらは、俺たちを修理して下さった『ロボット修理研究所』の所長、名利杏樹殿だ。R.Mの依頼もあって『The Villain』の修理と管理を担っておられる。お前を含む俺たちの上司となる方だ。メモリーに登録しておくように」


ティムの説明の後、よろしくね、とアーティレリーに伝えると


「新しいマスターは所長である貴方と言うことですね。色々確認したいことがあるのですが、発言の許可を頂けるでしょうか?」


と言われたので、何でも聞いて、と返事をして暫くは質疑応答をしながら現状をアーティレリーに伝えていった。


「現状、自分から確認したいことは以上です。所長から何か自分に聞きたいことがあれば何なりとおっしゃって下さい」


と言われたので少し悩んでから、アーティレリーが嫌でなければアティと呼んで良いかと、同じく嫌でなければ迷彩柄の機体の色変えさせてもらっていいか、を尋ねた。後ろに控えていたワルドー辺りからそんなこと確認したいのか?みたいな空気を感じたが無視を決め込んだ。聞かれたアーティレリーの方は、少しの間ギアが停止していたがその後問題ないと了承してくれたので明日は機体の色を塗り直すことで決定し本日の作業は終了した。

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