表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヴィランたちの後日譚「所長の日記」  作者: 名利 杏樹
xx18年 8月分
4/46

xx18年 8月28日

8月28日

6時にティムに起こされ、いきなり白衣を渡された。

「これを着て残りの弟たちの修理も頑張ってくれ。頼んだぞ」

というだけ言って出て行った。寝ぼけて、はいはいと頷いていたが残りってなに?ワルドーだけじゃないの?と朝ごはんを食べてる時に気がついた。


朝ごはんを食べ終わったあと、ワルドーの方から声をかけてきた。

「イニティウムから私を修理するよう頼まれたと聞いた。礼がまだだったのでな、その・・・、Thank you」

と最後の方は小さい声で伝えてきた。

最後の「Thank you」は100年くらい前まで使われていたアルファベットを使用した英語という古言語で、意味は確か「ありがとう」らしい。

言われた時は意味がわからなくてラボに訳してもらった。大学でアルファベットは勉強したが英語という古言語はまだ慣れそうにない。

時々だが、ティムも英語を使うあたり100年前に作られたというのは嘘ではないみたいである。


お礼を聞いたあと、部屋に戻るとティムが待っていた。部屋を借りている立場なので言いづらいが勝手に入るのはよくないと思う。私これでも年頃の女よ?お酒飲める年頃の娘よ?まあ今日は日記勝手によんでなさそうだからいいけど。

なんて立って考えていると座るように促され、タブレットを渡された。

「今朝言っていた残りの弟たちの資料だ。俺やワルドーと違い、機体とコアを探すところから始めないとならないが、1人ほど居処に心当たりがある。まずはその子を見つけるぞ。」

というと私のコメントも待たず、プレゼンを始めた。めちゃくちゃプレゼンがうまかった。

うまくて思わずうなづいて聞いていたらいつの間にか弟全員つまり残り48体の修理を受けてしまっていた。なにこれコワイ。私詐欺の講習会とかいったら引っかかるタイプかもしれない。ネズミ講とか気をつけないと。

とりあえず、うなづいてしまったわけだし、明日ティムが言っていた心当たりとやらにみんなで行くことになった。


私がティムのプレゼンを聞いている間にワルドーが屋敷の掃除をほとんど終わらせてくれていたみたいで晩ごはんまで用意してくれていた。今朝のお返しではないがお礼に私もテンクユーと言ったら後ろできいていたティムに発音が違うと怒られた。

Thank youはテンキューと発音するらしい。なぜかティムにやり直し要求され結局ワルドーに30回くらいテンキューを言ったところでご飯が冷めるからもういいとワルドーに止められた。

そういえばお昼ごはんを食べていなかったせいかとても美味しかった。

しかし甘えてしまっているがなぜ私のごはん用意してくれているのだろうか?おいしいし、楽できるからありがたいが居候の身なのでなんか申し訳ない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ