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ヴィランたちの後日譚「所長の日記」  作者: 名利 杏樹
xx18年 9月分
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xx18年 9月27日

9月27日


さて、昨日書いた修理が今日になった理由だが修理は嫌だと言ってカンナさんが脱走してしまいロビルさんとレストレイドさんがカンナさんを捜索しなければならなくなった為である。といってもすぐハシバさんからカンナさんがオヤカタさんのところに逃げ込んできたからどうにかしてくれと連絡が入ったので捜索はすぐに終了した。


ロボットの脱走なんて前代未聞だが、カンナさんに脱走した理由を聞いてみるとどうも山奥にある我が家を見て廃棄工場だと勘違いしてパニックになったらしい。ロボットでもパニックになることあるんだなと変な関心を持ってしまったがとりあえずカンナさんを安心させるためにもオヤカタさんのところで修理をすることになった。


「すまねぇな、このバカが逃げちまったせいで迷惑かけちまってよ。ほら!オメェもさっさと謝らんかい!!」


「す、すまねぇ、壊されちまうと勘違いしちまって。あの、ほんとに俺のアームは修理できるのか?いつも修理してくれるとこからはもう修理できねぇって言われたんだが・・・」


「だから問題ねぇって言ってんだろ!所長さんは俺の腕もしっかり修理してくれたんだぞ。オメェは俺の恩人の腕を疑うのか!!」


「そ、そんなつもりはねぇけどよぉ・・・」


と修理に向かった先で漫才?を見ること数分。隣にいたワルドーからいつもこんな感じなのか、と聞かれたのでここまで賑やかなのは初めてだと答えた。ちなみにティムは本日留守番で、監視役のレストレイドさんは相変わらず無表情で私たちの後ろに控えていた。


取り敢えず2人(2機)には落ち着いてもらって、カンナさんのアームを見せてもらうことにした。事前に聞いた情報だとカンナさんは名前の通り普段は木材を鉋掛するのが仕事らしいが、場合によっては金属も鉋掛することができるらしい。また鉋掛だけでなく削ることに特化した作業用ロボらしいのだが、半年前からだんだんアームが動かなくなってきて今ではほとんど動かない状態との事だった。実際診察してみてアームが動かないことを確認し、アーム以外の動きに関してもどうもスムーズに動いているとは言いがたい状態であることが判明した。ロビルさんから貰った正しいカンナさんの設計図と見比べても前回の偽カンナさんとは違いパーツが抜けているということもなさそうだった。


ただギアの音を聞くにアームと胴体を繋ぐ部分でどうも空回りしている感じなので一度アームを取り外して中をみたいと伝えると再びカンナさんが逃走しようとしたのでワルドーとオヤカタさんに取り押さえてもらい、申し訳ないがカンナさんを強制的にスリープモードにしてから作業を再開。ギアのズレ防止の為に使われていたと思われるワッシャーが無くなっているのを発見した。この為噛み合っていたギアがだんだんずれて噛み合わなくなったのが今回の原因ぽいので修理用に準備していたワッシャーを取り付け様子を見てみることになった。

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