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ヴィランたちの後日譚「所長の日記」  作者: 名利 杏樹
xx18年 9月分
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xx18年 9月25日

9月25日


まずは昨日の続きから。

結論から言えば動かない理由はわかった。設計図通りと言えばその通りだったのだが、違うと言えば違っていたのが原因。こう書くと何が何やらだが、ズバリ設計図の方が間違っていた。見せてもらった設計図通りに組み立ててあるのに、動かすには明らかに必要なパーツが抜けていた。


さらに言えば、カンナさんの機体や使われているパーツはオヤカタさんと一緒に仕事してきたというには綺麗すぎた。機体に擦り傷やパーツの摩耗がない。そこで私がロビルさんに伝えた結論は、カンナさんの間違った設計図で作られたオヤカタさんの知り合いではないカンナさんだから動かない、であった。


これを伝えた時はオヤカタさんに何言ってんだと怒鳴られたが、さっき書いたカンナさんの状態を伝えると、何故かロビルさんから拍手をもらった。


「いやぁ、少し見ただけでそこまでわかるなんて我輩もびっくりだ!報告で聞いてた以上の才能と技術を持っとるようだね君は。これなら問題ないと我輩は思うんだが、どうかねレストレイドくん」


とニコニコ顔で話しかけるロビルさんとは対照的に話かけられたレストレイドさんは、


「技術に関しては問題ないかと。ですが何故その技術をこいつらに使っているのか疑問が残ります。『ドクター・アンジェ』、あなたはあなたの後ろのロボットが何奴かご存知ないのですか?それとも知っていて修理しているのですか?」


と無表情でこっちに質問してきた。とりあえず、アンジェじゃなくて杏樹あんじゅです、と再度名乗った後、どう答えようか悩んでいたら


「まぁまぁ、その話はここじゃないとこでしようじゃないかレストレイドくん。長くなりそうだしオヤカタくんも仕事に戻りたいだろうしね。ここらで一旦解散して明後日、君の家に本物のカンナくんを連れて行くからそん時にでも話はしよう。」


とロビルさんが提案し、いつも間にか我が家に集合という形で話がまとまっていた。ここまでが昨日の話。


そして今日、ものすごく機嫌が悪いティムとどうにかしてくれと無言で訴えてくるワルドーとラークの相手をしながらロビルさんたちがいつ来てもいいように準備を進めて1日が終了。


ちなみにワルドーとラークにロビルさんとレストレイドさんのことを知っているか聞いたら、レストレイドさんの方は知っていたみたいで、ティムとは犬猿の仲だから近づけない方がいいと教えてくれた。早めに教えて欲しかった。取り敢えず明日はティムは裏方でワルドーに付いていてもらうことにした。

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