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ヴィランたちの後日譚「所長の日記」  作者: 名利 杏樹
xx18年 9月分
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xx18年 9月20日

9月20日


今日も一日中ラークの本機製作を続けた。ただ必要だったパーツをうっかりラークが壊してしまい、明日バストンへ買い出しにいくことになった。明日パーツが無事に手に入ればほぼ完成になるので、こころなしかラークはそわそわしているようだった。

ラークがスペアボディで活動し始めてしばらく経つが、時々元の体の癖?が出るらしく変な動きをしていることもある。今後もラーク以外でスペアボディを使用するかは不明だが何かしら対策は必要かもしれない。


昼ごはんを食べ終わったあと、ラークから書類の束を渡された。

「はい、これ。 前言ってた費用の資料だよ。問題ないか目通しておいてね。」

と、言われ目を通したが正直よくわからなかった。以前オヤカタさんを修理した時に相談した修理費をどうするかの資料だと思うが内容が細かすぎて把握しきれない。まるでどっかの携帯料金プランのようだった。

とりあえず、もっとシンプルなプランなら私がわかりやすくなる、とラークに感想を伝えた。後日みんなで決定しよう。ラークが呆れ顔だったのは気にしないでおいた。


そういえば最近、製作中にやっぱり側を離れないワルドーから他の兄弟の話を聞くことが増えた。だいたいティムかラークの話だが今日はこの前話にでたアーティレリーやエクエスの話だった。


ワルドー曰く、アーティレリーは他のロボットたちの制作や修理で忙しい博士の代わりに兄弟たちの武器を作ったり整備していた影響か自分で集め始めるくらい武器が大好きになってしまったらしい。ちなみにアーティレリーが集めた武器は例の科学戦争が終わった時に回収されたとのこと。

「俺の記憶が正しければこの屋敷の地下にアーティレリーの武器保管庫があったんだが、以前イニティウムと確認したら部屋の中は空っぽだったから安心していいぞ」

とワルドーは言っていた。うん、確かに武器がないなら安全で安心だけどさ、なんていうかその、なんか自分でもなんともいえないというか言葉にできない違和感があるのは、ワルドーが起動する前に荒れ果てた庭で古びた拳銃らしきものが大量に見つかったからかもしれない。その時に見つけたそれらはティムが回収していったが結局あれどうしたんだろう?


あと、エクエスはどうも昔流行っていたロボットレースに偽名で参加していたらしい。当時は結構有名なレーサーだったみたいで優勝経験もある凄腕だったと教えてくれた。


教えてくれたのはいいがロボットレースなるものを初めて聞いたのでさっぱりどんなものかわからないので素直に聞いたら

「・・・実は俺も詳しくは知らん。エクエスを修理して本人から聞いてくれ。」

と言われてしまった。そのあとボソッと、まぁ、1日で話が済めばいいがな、と言っていたのはバッチリ聞こえていたからね、ワルドー。


とりあえずわかったことはアーティレリーもエクエスも他の兄弟に負けないくらい個性豊かなロボットだろうということだった。

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