xx18年 9月11日
9月11日
朝起きてすぐに研究室へ行くとすでに2人が待機していた。確かに朝来て欲しいとは言ったがそこまで早くなくていい。そんな感想を持ったのは朝の5時だった。
とりあえずもう揃っているならと、スペアボディを2人にみせラークの記憶が残っているかどうか今から試すことを伝えた。
ワルドーは純粋に驚いていたが、なぜかティムはわざと驚いていますといった感じのリアクションだった。どうやらラークのスペアボディのことはわかっていたらしい。一体どこで知ったのか疑問に思いつつもスペアボディを起動させた。
起動用コードを入れてから3分、随分長く感じたがブオンとスペアボディのアイセンサー部分が灯る。そのままカクンとなっていた首を持ち上げてギアを小さくギュルギュル言わせながら辺りをキョロキョロし始めた。
「ラーク?」
誰も何も言わない中で最初に声をかけたのはワルドーだった。
「あぁ、その声は・・・ ワルドーだね。ちょっと待ってもらえる? 視界がまだぼやけるんだ。もうちょっとで調整できるからさ」
と少々高めの声でスペアボディが答えた時、ティムは片腕でガッツポーズ、ワルドーが手を顔部分に当てて笑っていた。
どうやらアイセンサー以外は無事に動作しているようだ。アイセンサーも時間はかかっているようだがしばらくしたらちゃんと動かせたようで改めて周りを確認した後、
「ん? あれ、イニティウムもいたの? それから・・・ 隣にいる人間は誰?」
と質問してきた。
てっきり忍者が好きと聞いていたのでゴザル口調かなと思っていたが全然そんなことはなかったでゴザル。
とりあえず簡単に私の自己紹介をした後、ティムの方から現状を説明してもらった。
なぜか教えていないはずのスペアボディの情報までラークに伝えていたのでやっぱり事前に情報を仕入れていたらしい。
一通りの説明が終わった後、
「なんていうかさ、僕らみたいな世界征服用に作られたロボットを直すってことは君もやりたいの?」
とラークに聞かれてしまった。
やりたいことってもしかして世界征服ですか?いやいやいや、ないってば。
考えたこともなかったし、なんとなく察してはいたがラークたちが世界征服用とまでは考えてもいなかったので、とりあえずそんなものに興味ないと伝えた。
その後はワルドーにラークのことを任せて研究室を出たがその辺からイマイチ覚えていない。




