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ヴィランたちの後日譚「所長の日記」  作者: 名利 杏樹
xx18年 9月分
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xx18年 9月9日

9月9日

朝起きたら、久しぶりにティムが勝手入って勝手に日記を読んでいた。

「うん、ちゃんと続けているな。 あ、朝ごはんはもうできているぞ」

とだけ言って部屋から出て行ったが、本人に悪いことしているという認識はあるのだろうか?完全にプライバシーの侵害なのでやめてほしい。

というより、勝手に日記を読んでいるなら私が読んでほしくないと書いてることはわかっていると思うんだけど、その辺どうなのよティム。


まぁ他にもティムに言いたいことはあるがそれは置いといて、午前中はバストンへ出かける準備をし、昼ごはんを食べた後出発した。

出かける時なぜか車内に「トマト禁止」と書かれた張り紙がしてあった。いや、たぶんこの前のあのトマト騒動のせいなんだけどわざわざ張り紙することなのだろうか。しかも剥がそうとするとワルドーがやんわり阻止してくる。仕方ないので貼ったままバストンへ向かった。


バストン到着後、前と同じでワルドーは気づいたらいなくなっていた。通信機で確認するとこれまたやっぱりどうも近くにいるようなので気にせずにまっすぐパーツを注文していたお店に向かう。お店に入るとこの前もいたあの親切なロボットの博士がこの前とは違うロボットと一緒に買い物をしていた。


とりあえず目があったので挨拶すると、向こうも私を覚えていたらしい。

「あなたはたしか、この前ソールたちがお世話になったお嬢さんですね」

と言われたが、お世話になったのはこちらのほうである。改めてあの時のお礼を伝え、店主さんが頼んでいたパーツを持ってきてくれる間、主にロボット関係の話をして時間を潰した。

話していてわかったがこの博士さんはここの常連さんらしくほぼ毎日ここにきているらしい。どうも今の時代あまりロボット産業が発展していないせいか、なかなか話し相手がいないことを残念に思っているみたいだった。


「そういえば、貴方はソールのことをすぐにロボットと気づいてたみたいですがよくわかりましたね?」

と、話しの中でそう博士から聞かれので思わずびっくりしていたら

「あ、いや、その! ソールはよくその、人間の男の子に間違われるから・・・ね?」

とフォロー?を入れられた。

おそらくソールとはあの少年に見えたロボットのことなのだろう。確かに外見は人間そのものだったから間違えられてもおかしくなさそうだ。ただ近くによれば僅かではあるが細かいギアの音は聞こえていたし、ロボットだからこその関節の動きも確認できた。

だから私は彼をロボットだと判断した、と正直に答えると数秒ポカンとされてしまった。その後

「貴方は、すごい人なんですね」

と言われてしまったが、会話の中で彼が話していた内容の方が専門的ですごかったので何をそんなに感心したのかよくわからない。


そんな感じで話していたら店主が戻ってきて無事お目当のパーツが購入できた。博士と話途中ではあったが連れが待っているからと断りをいれお店を出て、どこにいたのか突然現れたワルドーと合流してから一緒に屋敷へ戻った。

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