“勇者候補“
さて、それから魔王の復活は3度ありその今では見世物に感じる勇者候補だが、これは条件がある
大まかにいうと三つある
一つ目は年齢
二つ目は勇者の血を引くこと
三つ目は適性があること
それら三つをクリアしたものが勇者候補に選ばれる。
その条件をクリアしたものが晴れて勇者候補であり、無事倒したものが今代の勇者と認められる。
でわ勇者候補はどうやって探すかというと昔は、国もしくは街に神託をする占星師や巫女、神父がおり、その神託を受けたものが勇者候補を名乗り苦しい魔王打倒の旅に出ていた。
ーーそこに関してはホントに心から現代に産まれて良かったと俺は思うのだった。
そして科学と魔法が融合した魔道科学の発達した現代はというと、そんな神託はなく世界連盟に所属した各国は自国の子供が五歳になると身体診査や知能検査に魔道適性含めて共通の適性検査を実施する。
その時に勇者の血を引いてるか候補の適性があるかを調査するのである。
簡単にいうと遺伝子検査と光魔法の適性である。
勇者の血を引くと聞くと俺が選ばれた血筋や高貴な感じがするが実はそんなに珍しい訳でわない。
長い年月を立つと子孫が当然多くもなってるし勇者も当然人である。
旅先に血を残してる事が最近かなり判明している。
当然俺もそれらの流れを引いている。
かつての勇者に文句の一つも言いたいところである。
他にも勇者の血筋は一つではない
分かっているだけでも四つあり
一つ目は後に帝国初代皇帝となる勇者バリ
二つ目は後に帝国を打倒しガリア王国を建てた勇者レオンファルト
三つ目は魔法の使い手でありながら優秀な科学者でもあった勇者クロム
最後に後にアウトランド王国の王になった勇者アルベルトである。
もちろんそれ以外にも【ノラ勇者】と言われる歴史に消えた勇者もいるのだが現在分かっている血筋は四つである。
不思議な事に勇者を倒したものの血筋には一定の遺伝子変換が行われ特定の“模様“と言われるパターンが刻まれるらしい。
理由は分かってないが魔王を倒した際による神の祝福の証だと言われているとのこと。
そのパターンと言われる“模様“は血を濃く受け継いだものにたまに現れる。
それを遺伝子に認められるものが血を引くということである。
次の適性は光魔法の適性である。
何故光魔法かというと魔道科学の進んだ現在でも魔王に科学兵器でダメージは与えられる事は確認されているが最後のトドメは光魔法しかできないと結論がでているからである。
その為今まで最後は勇者がトドメをさしており勇者になる為には光魔法は必須なのである。
その為の検査とは試験場に光の精霊を呼び出し適性あるものを選んでもらうというものである。
なので俺も少しばかり光魔法は使えるがお世辞にも戦闘で使えるものではない。
しかし光魔法に適性を持つものは少ないのも現実だった。
最後に年齢制限であるが、これは初代勇者バリが16歳で旅立ったと言われているので魔王誕生時に満16歳に資格を持つとされている。
つまり魔王の誕生が後1日早ければ俺はまだ15歳であり今回の勇者候補に入らず安全な高校生活を過ごせたのである。俺は自分の間の悪さにボヤキたくもなるのである。
上限の22歳は神から勇者の加護を受けるのはその年齢までと言われてるが実際は年齢制限を設けないと軍隊に所属する筋肉ダルマなおっさん連中があまり活躍して“ショー“として盛り上がらないからというのが一般的であった。
そして条件を満たした俺はめでたく
“劇場“の舞台に立つ事になった。