雨の日、その帰り道
降り続いて何日目になるだろう、いい加減嫌になる。
「でもさぁ」
「ん」
「いつ止むのかねぇ」
「さぁ」
「だよねぇ」
気温は低くないが、じめじめしたこの感じは嫌いだ。ソックスも濡れる。
「そういえばさぁ、来週からだよねぇ」
「・・・ああ、そうだね」
「前期末、数学が赤点ギリギリでさぁ」
「頑張って」
「つれないねぇ」
洗濯物も部屋干しになる。さらにじめじめするからさらに気が滅入る。
「例えばの話だけどさぁ」
「ん」
「今日泊まりに来ない、って誘ったらなんて答えるかなぁ」
「遠慮する」
「だよねぇ」
小さい雨粒が眼鏡につく。微妙にうざい。
「今日さぁ」
「うん」
「一人なんだよねぇ」
「そっか」
「ご飯、作りにきてくれないかなぁ」
「・・・泊まるルートだよね、それ」
「そうだねぇ」
「・・・」
「・・・」
今朝見た天気予報に、ここ数日晴れマークは無かった気がする。
「スーパー、寄ってこ」
「カレーが良いなぁ」
「ん」
雨はしばらく止みそうにない。