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そんな話  作者: 宵の明星
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武士道




 拙者は誇り高き侍。


 武士道を重んじる者。



 ……いや、侍なら誰しも武士道を重んじて当然なのだが、近頃はそんな当たり前の事さえ忘れてしまっている者も少なくない。


 ……全く、ふざけた時代になったものだ。




 ……よし!! ここは拙者が、武士道とはどういうものかを改めてこの世に知らしめようではないか!!


 ……武士道を重んじぬ愚か者は……容赦せぬ!!




 

 金を払えば女・子供であろうとも容赦なく切り捨てる人切り侍がいた。


 ……許せん。


 直ぐに切り捨てた。




 

 商人から金をふんだくろうとしている武士がいた。


 ……許せん。


 直ぐに切り捨てた。




 

 昼間から酒を飲んで酔っぱらっている武士がいた。


 ……許せん。


 直ぐに切り捨てた。




 

 刀を腰に挿し忘れた武士がいた。


 ……許せん。


 直ぐに切り捨てた。




 

 みすぼらしい着物を着た武士がいた。


 ……許せん。


 直ぐに切り捨てた。




 

 浪人がいた。


 ……許せん。


 直ぐに切り捨てた。




 

 武士である拙者に人殺しと暴言を吐いた武士がいた。


 ……許せん。


 直ぐに切り捨てた。




 それから暫くして拙者は人を切り殺しすぎたという理由で奉行所に連れていかれた。


 ……許せん。


 拙者は直ぐにその場で腹を切った。







 ……そんな話。



 

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