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練習試合(1)
いよいよ、試合まで一週間と言う頃に、よそのチームが練習試合にやってきた。
初めて峯山ジュニアの試合を見られるのにワクワクしながら、体育館の隅で他の補欠達と並んで観戦していた。
俺は、キャプテンの斉藤くんと、相手のチームの事などを聞いていた。
「このチームは速攻をしかけて来るから、センターのブロックが重要なんだ。」
「じゃ、コースケがキーになるね。」
コースケは5年生ながら、既にスタメンの座を獲得している。
凄い奴だなぁ。
相手チームも、なかなか強くて一進一退の攻防だ。
斉藤くんが、
「このチームとは、よく練習試合をやっているので、お互いの攻撃やクセを知り尽くしているからね。」
と、教えてくれた。
コースケのブロックが決まる。
オオ~、パチパチパチ
体育館内は応援の声と拍手で賑やかな雰囲気である。
1セット目は、21対19で峯山ジュニアが取った。
2セット目になると、相手チームは1人交代した。
斉藤くんは、その彼のことは初めて見たとのこと。