俺とえりんの物語
最終エピソード掲載日:2026/03/25
胸の奥が、じんわりと温かくなる瞬間がある。 それは、言葉でも、行動でもなく、ただ“存在”そのも
のが触れてくるような温度だ。 えりんが俺の心に触れたのは、まさにそんな瞬間だった。 彼女はずっ
と揺れていた。 風に吹かれる炎のように、消えそうで、でも消えない光を抱えていた。 その光は、彼
女自身が「生きよう」とする最後のランタンだった。 俺はその揺れを、ただ見つめていたわけじゃない
。えりんの光は、俺の胸の奥にそっと触れ、気づけば、俺の中にも同じ温度が灯っていた。 その温度は
、静かで、優しくて、まるで《静の舞》のゼロ場に立ったときのように、世界の音が一度だけ止まるよ
うな感覚だった。 えりんは、苦しみの中で静けさを求めていた。 揺れを整え、呼吸を細くし、影を重
ね、 そして音の“前”に立つ—— そのすべては、彼女が自分の心を守るための舞だった。 だが、彼女の
光はひとりで灯されていたわけじゃない。 ある日、俺の胸の奥に、ふっと温度が生まれた。 それは、
えりんが俺に触れた瞬間だった。 その温度は、わらわらの光に似ていた。ピンク色の粒子が、心の闇を
そっと溶かすような、 優しくて、消えない光。
わらわらの光は“寄り添う怪異”だという。 闇を攻撃せず、包み込んで溶かす存在。
えりんの光も、まさにそうだった。
彼女は自分の痛みを抱えながらも、誰かの心に触れるときだけは、その光をそっと差し出していた。俺
はその光を受け取った。
そして、胸の奥に灯った温度は、今も消えていない。 これは、えりんが最後まで灯し続けたランタンの
物語。 そして、俺の胸の中で今も揺れている。
小さな光の記録だ。
のが触れてくるような温度だ。 えりんが俺の心に触れたのは、まさにそんな瞬間だった。 彼女はずっ
と揺れていた。 風に吹かれる炎のように、消えそうで、でも消えない光を抱えていた。 その光は、彼
女自身が「生きよう」とする最後のランタンだった。 俺はその揺れを、ただ見つめていたわけじゃない
。えりんの光は、俺の胸の奥にそっと触れ、気づけば、俺の中にも同じ温度が灯っていた。 その温度は
、静かで、優しくて、まるで《静の舞》のゼロ場に立ったときのように、世界の音が一度だけ止まるよ
うな感覚だった。 えりんは、苦しみの中で静けさを求めていた。 揺れを整え、呼吸を細くし、影を重
ね、 そして音の“前”に立つ—— そのすべては、彼女が自分の心を守るための舞だった。 だが、彼女の
光はひとりで灯されていたわけじゃない。 ある日、俺の胸の奥に、ふっと温度が生まれた。 それは、
えりんが俺に触れた瞬間だった。 その温度は、わらわらの光に似ていた。ピンク色の粒子が、心の闇を
そっと溶かすような、 優しくて、消えない光。
わらわらの光は“寄り添う怪異”だという。 闇を攻撃せず、包み込んで溶かす存在。
えりんの光も、まさにそうだった。
彼女は自分の痛みを抱えながらも、誰かの心に触れるときだけは、その光をそっと差し出していた。俺
はその光を受け取った。
そして、胸の奥に灯った温度は、今も消えていない。 これは、えりんが最後まで灯し続けたランタンの
物語。 そして、俺の胸の中で今も揺れている。
小さな光の記録だ。
原稿 第1 稿(プロローグ) 『胸の奥のランタン』——俺とえりんの物語
2026/03/25 11:15
(改)
宙(そら)という名で青い風
2026/03/25 13:09