第03話_ラッキースケベ術師の潜入作戦
「うーん…」
俺は財布の中身を確認して、ため息をついた。残金が少なすぎる。
「ラッキースケベ術師の稼ぎは悪いわね」リーザが皮肉っぽく言った。
「まあ、女性との接触が多すぎて、依頼が来ないのも仕方ないかも」エリザベスも同意した。
「だから、そう呼ばないでください!」
俺の叫びも虚しく、ギルドの掲示板を確認し始めた。すると、目を引く依頼を見つけた。
「これは…」
「隣国への潜入調査?」リーザが覗き込んだ。
「報酬が通常の依頼の数倍ね」エリザベスも興味津々。
「ギルドマスター、この依頼について詳しく教えていただけますか?」
老人は頷き、説明を始めた。
「隣国が国境付近で魔法実験を行っているらしい。その影響で魔物が増加している」
「魔王の仕業です!」俺は即座に言った。
「まあ、それは置いといて」ギルドマスターはため息をついた。「国として抗議しているが、戦争を避けるため、穏便に済ませざるを得ない」
「だから、民間の冒険者による調査が必要なのね」リーザが理解した。
「はい。報酬も高額です」
「僕が行きます!」俺は即座に手を上げた。
「え?でも、この変態が?」リーザが眉をひそめた。
「私も同行します」エリザベスが言った。「監視のためです」
「じゃあ、三人で行きましょう」
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国境付近に到着したのは、夜が深まった頃だった。
俺は前世の記憶を頼りに、警戒を避けながら進んだ。
「確かに、不穏なマナの気配がするわね」エリザベスが警戒した声を上げた。
「魔王の力です!」俺は必死に説明した。
「はいはい、ラッキースケベ勇者様」
「リーザさん…」
「まあ、それは置いといて」リーザがため息をついた。「とりあえず、潜入を始めましょう」
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深夜、実験場に潜入した俺たち。
「魔法陣を消す必要があります」俺が説明した。
「前世の記憶を頼りに?」リーザが皮肉った。
「はい!この魔法陣は、魔王の復活を促すものです!」
「はいはい、ラッキースケベ勇者様」
「リーザさん、本当に…」
その時、足音が聞こえた。
「誰だ!」
暗闇から、一人の男が現れた。男は剣士だった。
「お前は潜入者か」
「え?」
その剣士の姿を見た瞬間「ラッキースケベ」が発動。しかしそれは俺のラッキースケベではなかった。
「きゃっ!」
「やっ!」
剣士の剣が、俺の体に当たりかけた。しかもそれは剣士の「ラッキースケベ」の体勢。
俺は一瞬遅れで発動した「ラッキースケベ」の体制により、剣を杖で受けながら…
「お前も…」
「お前も…」
二人で同時に言いかけた。
「ラッキースケベ剣士…」
「ラッキースケベ術師…」
「また始まったわね」リーザがため息をついた。
「まあ、ラッキースケベ同士の出会いですもの」エリザベスも同意した。
「だから、そう呼ばないでください!」
俺の叫びも虚しく、その場は騒然となった。




