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明けない夜

作者: ハギリルカ

「明けない夜はない」と誰かが言った。


誰でも知っていることだが、実際言葉通りの意味、つまり「太陽は必ず昇る」という意味で使われることはまずない。


絵描きがアイデアが浮かばない時や野球選手が速い球がなかなか投げられない時、つまりはスランプに陥っている時等に「いつかは悪い環境から抜け出せる」という意味で使われる。


事実、この言葉が言葉通りに使われるところなど見たことも聞いたこともない。


なぜならそれは周知の事実であり、不変であり普遍であり、恒久で恒常で平常で通常で普通なことだ。


普通であるから誰も言葉通りの意味に使われない。


使われないはずだった。



朝日は昇るはずだった。



()()()()()()()()」はずだった。



実際には夜は明けているし、朝日も昇っていた。ただし雲の向こう側でだ。


厚い黒い雲が空と僕たちの間にあった。昼でも、明かりの点けていない部屋のように暗かった。


人というのは見たものが全てで、見えないものは信じない。


だから朝日は昇っていないし、夜は明けていない。それが人々の共通認識だった。


それは()()()()()になった。


()()であり


()()であり


()()


()()


()()


()()



()()なことになった。

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