表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無銘の神剣 ~Last dimensional dystopia~  作者: 山口二面相
序章 ~世界の終わり。世界の始まり。~
1/2

1 最後

2023年 10月 31日 21時23分


東京都渋谷区


ハロウィンの仮装をした人々でにぎわうその地に、遥か彼方から1本のつるぎが落下した。


                      ***


 フガガガゴッ

 奇妙な自分のいびきにはっと目が覚めてしまった。

 ん?

 ここは、どこだ?

 真っ暗な部屋、本当だったら、遮光のはずなのにめっちゃ光を通すカーテンから、渋谷の明かりがみえてるはずだけど...

 何も見えん。

 なんか人生で初めてってくらい光を感じることができない。

 本当にどこだ?ここ

 確か、友達とみんなでハロウィンの仮装をしながら、ハチ公んとこで遊んでた...ような気がする。

 どうしてかよく思い出せない。なんか記憶がとぎれとぎれっていうか、朝起きた直後の夢みたいな感じになってる。だけど、何もしないでいるってのはのはちょっとなー。私、我慢できないタイプの人間なんでね。


 とりあえず身の回りのあるものを探ってみる。


 ん?なんだこれ?

 テッテレー!謎の物体を見つけた!!

 なんかごつごつしてて、つるつるしてるとこもあって...

 え、マジでなんだこれ。

 今の流れだと「あっ、あれか!!」ってなるとこだと思うんだけど、本当に分からん。

 ごつごつしてて、つるつるしてるものかぁ...まあいいや。雑念は振り払おう。

 もう少し詳しく調べてみる。


 「痛っ!!!」


 人差し指から液体が流れる。


 どうやれ目の前の何かをチョンチョンしていたら、指を切ってしまったらしい。

 それも、まあまあ深く。

 思わず声が出てしまった。

 チョンチョン触ってただけなのに...

 血はちょっとだけしか出てない..わけではない。

 まあでも、このくらい放置してても大丈夫でしょ。たぶん。

 ていうか触っただけで切れるって、刃物だったのかよこれ!!少し変な期待をしてしまっていた。


 今度は切らないよう慎重に触ってみる。


 うん~?刃物にしてはちょっとばかし大きすぎやしないか、これ...

 おっ、なんか持ち手みたいなとこはっけーん!!

 軽く握ってみる。


 瞬間、小さな音とともに部屋が翡翠ひすい色に照らされる。そしてその部屋の中心には、ところどころからかすかな光を放つ、輝かしくて、それでいて暗くて重苦しい雰囲気のそれがあった


 えーっとねー。これはねー。うん、剣だね。

 ん?え?ん?なんかもう最近「ん?」って思うことが多すぎて困る。

 なんかめっちゃかっこいい模様で光ってるんですけど...こういうのを幾何学模様きかがくもようっていうのかな?

 絶対に現代社会には存在しないっていうか、アニメとかRPGとかでしか見ないような、何とも言い難い剣だ。

 ますますなんじゃこりゃって感じ。

 まあ確実になんか倒すようだな。こんなので魚とか豚肉さばけとか言われたら、ガチギレするレベルの大きさだもん。

 でも、この剣が部屋を照らしてくれたおかげで、分かったことが3つある。

 1つ目は、この部屋が結構狭いこと。たぶん4畳半くらいしかないんじゃないかな。

 2つ目は、私が全裸なこと。

 3つ目はって、え?2つ目を飛ばすなって?いいじゃないか別に、こんな私でも羞恥心というものは一応あるんだよ。なんで裸なのかって?こっちが聞きたいわボケなす!!

 気を取り直して3つ目は、私と壁が鎖でつながれてること....ってはぁ!?だからどういうことだよこのカオスな状況は!?

 密室に閉じ込められ、さらには鎖につながれた裸の可愛い女子高生がめっちゃ鋭利な剣もっとるっておかしいだろ!!可愛いは余計?うっせぇわ!おたんこなす!!

 どうすんだいこれ!!う~~はあぁ...もうなんか吹っ切れたわ!今はこの剣のことに集中しよう。

 

 とは言ってみたものの...どうしよう。

 あのねー、なんか台座に刺さってる。某有名ゲームの「ゼ〇ダの伝説」に出てくるマ〇ターソードみたいな感じで。

 めっちゃ引き抜いてくださいっていう雰囲気をかもしだしている.....気がする。

 引き抜いてみたい。ものすごい引き抜いてみたい。

 でも引き抜いた時点で銃刀法違反だよね....

 だからって引き抜かないのも雰囲気的にどうだろうか...

 人いないし、密室だし。

 よしっ!ここは腹を決めて引かないでおこう!

 軽く持ち手を握った私。そして、大声で言う。

「アー!テガスベッター」


 わずかにスッという音を出して台座から引き抜かれたそれは、今までとは比べ物にならないくらいのまばゆい光を放つ。


"新規Codeを確認"

"CPUに承認申請"

"承認を確認しました"

"新規codeを、Code0319に設定"

"Code0319に、application「無銘むめいの剣」の管理、使用権を譲渡します"

"Code0319さん、あなたは今から「無銘むめいの剣」の使い手です"


 え?なんで。あれ?どゆこと?

 いや、あの好奇心が勝手に抜いただけなんすけど。言ったでしょ、我慢はできんって。

 ん?ん?夢か?これ。

 なんか頭の中に直接声が聞こえたな。

 現代技術じゃありえないってこともなさそうだけど、私、今なにも着てなければ、なんかつけてるわけでもないし...ああ、そういえば鎖つけてたわ。まあどっちにしても、100%ありえないもん。

 Code0319ってもしかして私のことか?

 実際、剣を手に取ったの私だしな。

 なんとなくわかってきたような気がする。

 

 えーとたぶん、私、このつるぎの使い手になったみたいだわ。

記念すべき山口二面相の小説第1弾!!「無銘の神剣~Last dimensional dystopia~」の連載がついにスタートしました!!第1話で分かった人も多いと思いますが、ファンタジーに多少のギャグ要素を入れて執筆していきたいと思います。第2話もぜひご覧ください。

もしよければ、コメント、ブクマお願いしまーす。☆☆☆☆☆は絶対でw。次の更新は、6月8日です!!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ