第1話 日常の異変
はじめまして!
初めて書いた小説なので所々変なところがあるかもですが、楽しんで頂けたら幸いです。
―――ジリリリリ
「んぅ。起きなきゃ。」
とある夏の月曜日の朝、憂鬱な気持ちのまま鳴り響く目覚まし時計を止める。
僕、海奈乃幸は、素早く高校の制服に着替え、朝ごはんを食べるため、1回のリビングへ移動する。
―――――――――
リビングに入ると、母さんがニコニコしながら声を掛けてきた。
「おはよう。どうしたの? そんなに暗い顔して。」
「おはよう、大丈夫だよ母さん。学校あるから憂鬱なだけだよ。」
母親だからだろうか、僕の事をよく見てくれているからだろうか、少しの変化にもすぐに気づいてくれる。
「そう。なら母さんのご飯食べて元気だしな!」
そして元気付けるのがとても上手い。
「はーい。」
返事をした後、テーブルを除くと、そこにはしっかりと脂の乗っているアジに、赤味噌の味噌汁、そして炊きたての白米と、好きな料理でテーブルが埋められていた。
「いただきます!」
僕は勢いよくご飯を口の中に放り込んでいく。美味い。母の味だからだろうか?他の誰にもこの味は出せないと思う。
そんなことを考えつつ、食べ進んでいると、手元からカランと音がした。
「あ、食べ終わったのか。ごちそうさまでした」
食べ始めてから終わるまでがあっという間だった。おかわりして食べたいが、学校に行く時間が迫っているのでここは我慢しておこう。
「食器は置いといていいよ。母さんが洗っとくから。幸は準備してらっしゃい。」
「ありがとう、母さん。」
と言っても、学校の準備は既に終わらせているため、歯を磨いて髪を整えて終わりである。
「それじゃあ行きますかね。」
母さんの料理を食べたからだろうか、体が軽い。美味い飯は元気の源だな。
母さんに声をかけ、外に出る。昨日の夜に雨が降っていたからか、外は少しジメジメしている。ナメクジとかいそうだな。
とりあえず、僕は日課である、幼馴染と登校するという大事な任務を遂行する。
ミッション1
家に辿り着け
ルートは簡単。僕の家の玄関を出て真っ直ぐ歩くだけだ。目的地が目の前にあるからね。
ミッション2
インターホンを押せ
これも簡単。なんせ生まれてすぐからの付き合いだから。幼い頃は毎日のように遊んでいた。インターホンなんて押し慣れたものだ。
ピンポーン
よし、第2ミッションコンプリートだ。
ここまでは順調に進んでいる。このまま何事も無くミッションを完遂できたらいいのだが。
ミッション3
幼馴染を待て
これも簡単。ただ待つだけでいい。それに、多分だがもう準備なども終わっているはずだから、すぐに来るだろう。
ドタバタドタバタ
「ごめーん! 幸くん、待った?」
ほらね?
「今来たとこだよ。インターホン押したじゃん。」
「あ、そっか、えへへ。」
彼女は幼馴染の根間 由里、スタイル抜群で可愛い女の子。なんだけど、運動オンチで勉強ができないドジっ子である。まぁそこが人気あるみたいだけど。
「あ、そだ。おはよう、由里。」
「うん! おはよう、幸くん!」
てなわけで、第3ミッションも無事コンプリート。
今日はなんだか最終ミッションもクリア出来る気がするな。
ミッションファイナル
無事に学校へ辿り着け
このミッションが1番難しいだろう。何せ、道中に絶対に現れる強敵がいるからだ。とか言ってたら早速来た。
「おいおい幸くんよぉ! お前なんかが由里さんと登校してんじゃねぇよ! 穢れるだろうが!」
彼は近藤くん。うちのクラスのボス的な存在の人だ。そして僕と由里が一緒にいると必ずキレる。
いつも思うんだけど、基本、悪ガキって苗字が近藤だよね。
「分かったらとっとと離れろ! なぁ由里さん、俺と行こうぜ。」
「ごめんね。私、幸くんと行きたいんだ。」
即答で断られている。まぁ、いつもの事だ。気にすることもないだろう。
「別にいいだろ? そんなチビ助より、俺の方がいいって。」
おい! 誰がチビだ! これでも160cmはあるんだぞ!
「とにかく、私は幸くんと登校するって決めてるから。ごめんね。」
「そうか。わかった。」
やっと諦めてくれたか。いつもご苦労さまです。ところで、いつになったら由里の勧誘も諦めてくれるんです?
「雑魚幸! お前、後で校舎裏な?」
そう言いつつ近藤くんは、学校と反対側へ走っていった。
校舎裏はめんどくさいから無視しておこう。
てかいつの時代よ。校舎裏って。
「大丈夫だよ幸くん。何か言われたら私が力になるから。」
そう言って由里は力こぶを作って見せる。まぁ筋肉ないけど。
「ははは、頼もしいよ。ありがとう。」
「さ! 学校へレッツゴー!」
由里の元気さが羨ましいよ。
第4ミッションは、まぁ、クリアでいいか。絡まれたからコンプリートでは無いね。
―――――――――
「皆さん! おはようございます! 今日は欠席者が多いですね。月曜日だからでしょうか?」
彼女はこの学校の先生の愛川 奈留先生。めちゃくちゃ可愛い。行動がほとんど空回りするが、そこがいい。可愛い。
ん?なんか隣からすごい殺気を感じる。恐る恐る見てみるとそこには後ろに般若を纏った由里がいた。
「むー! 幸くんなるちゃんばっかり見てる!私よりなるちゃんの方がいいの?」
そんなことは無い。断じてない。先生はマスコットだ。愛でる対処なのだ。
それに今はホームルーム中だ。先生を見るのは当たり前じゃないかな?
「あれかな?胸か?なるちゃんには胸があるけど私にはないもんね。幸くんのえっち!」
違う。そもそも僕は巨乳派では無い、貧乳派だ。てか勝手に僕が胸を見ていることにされている。決して見てないぞ。ほんとだぞ!
「根間さん、何かありましたか?」
よし、ナイスだ先生! こういう時に気付いてくれるのってありがたい。
「んー? 何もないよ〜なるちゃん。」
「そうですか。じゃあ授業を始めましょうか!」
と、先生が号令をかけたその時、教室の床が突然光出した。え、なにこれ。魔法陣? ってことは異世界転移? まじか!
異世界系の小説や漫画を好んで読むせいか、僕はこの状況で、恐怖や困惑よりもワクワクが勝っていた。
「幸くんー!」
由里が僕に抱きついてくる。実に楽しそうだ。それ見た男子が一斉に僕を睨む。なんでだよ! 僕何もしてないよ!
「由里、落ち着けよ!多分大丈夫だ。」
「うん!」
そして僕ら2年A組は光に飲まれた。
この日、世界に大きな事件の名前が知れ渡る。その名は「山中高校2年A組消失事件」ある日突然高校生たちが消えた事件として報道された。
「おはようございまーすっ! あれ? 皆いねぇ。なんでだ?」
学校に遅れた近藤くんは、飲み込まれなかったが。
次回更新予定は未定です。
なるべく早くしようと思っていますのでお楽しみに!