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現実世界最後の日

「異世界に召喚されて無双!……まぁ、男なら誰でも憧れるよなぁ」


 異世界物の漫画を読みつつそんな呟きを溢したのは、見た目平凡で何処にでもいるような男子学生、名前は浅井優樹――俺である。


 漫画やゲーム、アニメなどを鑑賞することが趣味の所謂オタクと呼ばれている部類に近く、最近では特に異世界物にハマっていた。

 剣や魔法を題材にしているファンタジーはやはり男のロマンであると思うし、昔からRPGをよくプレイしていた俺からすれば、異世界召喚というジャンルはかなり惹かれるものだった。


「異世界召喚ものって大体は特殊能力だったり、チートスペックだったりで主人公最強ってのが多いけど、現実の能力だけで召喚されたら悲惨だよなぁ」


 ファンタジー世界に何の特殊能力も持たずに召喚されるなんて、どう考えても地獄だ。

 何が悲しくて異世界に行ってまで一般人やらなきゃいけないのかって感じである。

 まぁあくまで創作での話なので、現実的に考えてもつまらないだけなんですけどね?


 とか色々くだらないことを考えながら漫画を読み進めていると、主人公が格上の相手に苦戦しながらも倒すシーンまできていた。


「自分より強い相手が出てきて、それを持ちうる限りの力を出し切って倒す……いやぁ~やっぱこういう展開は燃えるよね!」


 王道といえばそれまでなのだが、やはり男心をくすぐられるものなのだ。


 趣味に費やす楽しい時間というものは過ぎるのも早く、漫画を読み始めたのが夕方六時頃だったのに、気が付くと時計の短針は十一を指していた。


「おっと、もうこんな時間か……明日は朝からバイトがあるし、今日はここまでかなぁ」


 明日は学生が長時間勤労に費やせる貴重な日、週に二日ある休みの最初の日でもある土曜日である。


 趣味というのはなかなかお金を使うもので、漫画や小説、ゲームなどを買うためにもバイト代を稼いでこなければならないのだ。それに遅刻なんて絶対できないしね。


「スマホのアラームを五時に設定して……っと、これでよしと」


 朝五時にアラームを設定し、ベッドに入り横になる。

 俺は一人暮らしをしているので、時間になれば親が起こしてくれる――なんて甘い考えはできず、自分で起きられなければその時点で遅刻確定なのである。朝ごはんも作らないといけないわけで……


 横になって暫くすると睡魔が襲ってきたため、抵抗せずに身を任せ、意識を手放した。


 まさかこれが現実で過ごす最後の日になるとは露知らずに。

小説書くのは初めてな上、軽い趣味程度で書いているため色々抜けてたりするかもしれません。片手間程度で軽ーく読むくらいが良い塩梅かと思います。

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