ゆとり最末期世代の愚問
私はゆとり教育の最末期世代である。高校から新課程が私どもにも先行部分が導入せられた。ただ、なにぶん私は中高一貫であったために、その前から僅かにそれを行っていたがこれはちゃんと理由がある。もし中学生のときに僅かでも先に行わないと(数学の統計など)一部の授業を完全に触れることなく大学に入ることになりかねないという先生方の懸念があったためだ。つまり実際に導入せられたのは私の前か後かが記憶のなかでははっきりとはしないのだ。
私が問題としたいのはこのように現場教育者が各々対応せねばならなくなるような変更の仕方である。もしこの先生方がやらなかったら私は幾つかの科目について知識が欠損していたと思う。もう少しその辺をぎろんして欲しかった。
よく、私どもゆとり世代を揶揄してゐるのかは定かではないが、「円周率」の話が引き合いに出される。が、ちょうどそんな報道がされるまゑに円周率を小学生として学んだ身とすればあれは誇張が入っている。そもそも私は3.14で學んだし、更に桁が大きな事ぐらいは習ったのである。ただ、余りにも繁雑な物を(体積など)計算するときにだけ便宜的に3という値で計算した覚えもあるし、時に敢えて引っかけ問題として3という値を適用したことが有るくらいで、記憶が確かなら片手で数えられるくらいだ。
報道という物を信頼しきらない祖父はこの報道は事実かと聞いてきたがもちろんそれはないと私は答えた。祖父は大東亜戦争のときに報道は信頼しきらない事を決め、更には教育と言うものに裏切られた人だ。昨日まで神国日本と教わったのががらりと変わったという。私どもゆとり末期世代はこの大き変化に比べればまだ生ぬるいかも知れない。だけども一つ、一つだけ聞いても良いだろうか。教育で振り回されるのは常に(多感な)子供だと分かっているのだろうかと。余りにも雑に扱ったりコロコロ変わったら教育ってものを信じなくなるぞと。