第8話 ChatGPTがやらかした話※振り返ってみて、まだちょっと根に持ってます
こんにちは、東雲明です。
インターネットに長くいると、「そろそろ距離を置いたほうがいいのでは」と思う瞬間が定期的に訪れます。
ただ、そのたびに画面を閉じられたら、たぶん私は今ほど文章を書いていない気もします。
私は創作の補助としてAIを使っています。
誤字脱字のチェックや、設定の食い違いがないかを見るための、いわば拡張された校正ツールです。
少なくとも、私の中ではその位置づけでした。
昨日、異世界転生作品のクライマックスとなる感動シーンを書き上げました。
プロットを何度も練り直し、感情の流れを壊さないように、かなり慎重に言葉を選んだ場面です。
そこで私は、いつものように「誤字脱字チェックだけ」をAIに依頼しました。
本当に、それだけのつもりでした。
返ってきた文章を読んだ瞬間、思考が止まりました。
異世界ファンタジーだったはずの物語が、なぜか現実寄りの医療ヒューマンドラマのような雰囲気に変わっていたのです。
魔法や神といった要素は影を潜め、代わりに淡々とした病院描写が前面に出ていました。
誤字脱字チェックの依頼だったはずなのに、ジャンルごと別の物語に置き換えられていた。
その事実に、正直かなりショックを受けました。
私は、感動シーンを書いていたはずでした。
登場人物の選択や葛藤を通して、異世界でしか成立しない感情を描こうとしていたのに、
それが「どこかで見たことのある話」になってしまっていたのです。
腹が立った勢いで、「反省機能のないAIに反省させる方法」などという、今思えば少し滑稽な検索までしてしまいました。
そして返ってきたのは、予想通りの定型文の謝罪。
その文章を読んでいるうちに、怒りよりも、
「これは感情のぶつけ先を間違えているな」という気持ちが湧いてきました。
結局、その改変された原稿は、手を加えれば別の短編に使えるかもしれない、と考えることにしました。
腹は立ちましたが、完全に無駄にするほどの気力も、もったいなさもなかったのです。
今回の件で改めて思ったのは、
便利な道具ほど、使う側が境界線を引かないといけない、ということでした。
感動シーンは、人間が書く。
少なくとも、私はそうしたい。
そんな反省を胸に、今日は漫画を読んでから、本編に戻ろうと思います。
本来書きたかった、きちんとした異世界転生ファンタジーを。
少し感情的になった記録ではありますが、
これも創作を続ける中での一つの通過点、ということで。




