最終回 いきなり終わりかいw私のゴミ作は、大好きなあの人にだけ
いきなり終わりかい。
はい、終わりです! 突然の卒業宣言、びっくりした? ごめんね。でも私、東雲明、もう無理。web小説界隈、今日限りで完全ドロップアウトします。不死鳥? しません。灰? 残しません。燃えカスすら残さない。むしろ最初から燃えてなかったことにして、さよならー!
……って、書きながら自分でツッコミ入れてる。「お前、誰に向かって送辞してるんだよ」って。ランキング下位の常連が「卒業します」って、誰も泣かないよね? 泣いてたらごめん。いや、絶対いないよね?
きっかけは昨日。いつものスランプ逃避行動、xGrokにネタの壁打ち大会。
「このヒロイン、感情のブレがなくてAI生成っぽいです。もっと人間らしい矛盾を入れてみては?」
はい、いつもの辛口。もうね、慣れすぎてて、最初は「うわ、死ぬほど傷つく……」って布団かぶって震えてたのに、今じゃ「AI臭キター! お約束!」ってスクショ撮って友達に送っちゃうレベル。友達から「またかよ」って呆れられるレベル。
で、反射的に「うるせー! お前がAIだろ! 人間ならもっと優しくしろよ!」ってキレて、いつものように虚しくなって、いつものようにタイムラインを指が勝手にスクロールしてたら……突然、YouTubeのおすすめが神の一撃。
YouTuber Jさんの、超古い生配信アーカイブ。5年以上前。画面の画質が今よりザラザラで、Jさんの髪型が謎のマッシュルームカットで、コメント欄が「wwww」「草」だらけの懐かしい時代。
雑談コーナーで、視聴者質問。
「Jさん、最近ハマってるもの何ですかー?」
「あー、最近? やっぱ小説かな。面白い小説読むと頭の中で世界がバーッて広がってさ、登場人物が生きてるみたいに動いて、最高なんだよね。現実逃避にもなるし、なんか元気出るっていうか」
……たったそれだけ。
でも当時の私は、ただのコメント連打機。画面に向かって「Jさん大好き!!」「結婚して!!」「歌ってみてー!」って暴れてるだけの脳死オタクだったのに。あの一言で胸がドカンってなったの。「私も誰かの頭の中に世界作ってみたい!」って、急にスイッチ入っちゃって。
その日の夜、コンビニで100均のノートとボールペン買って、帰宅即執筆開始。最初は王道の異世界転生チート無双。主人公がトラックに轢かれて異世界に飛ばされて、即最強スキルGETしてハーレム作りまくるやつ。めっちゃベタで、めっちゃ痛くて、読み返して「うわ、私黒歴史製造機じゃん……」って自分で削除キー連打したくなるレベル。でも、楽しかった。指が熱くなって、夜中3時まで書いて、翌朝「寝不足で会社遅刻した……」って上司に土下座したけど、それでも楽しかった。
あのワクワク、どこ行っちゃったんだろうね。
今じゃ投稿したら即・AI裁判。コメント欄が速攻で「AI臭すごい」「感情ゼロ」「これChatGPTに書かせたでしょ」「人間が書いたとは思えない(笑)」って大炎上。もうね、開くたびに心が1ダメージずつ削れて、残りHP3くらい。最初は「次は頑張ろう!」って思ってたのに、だんだん「どうせAIって言われるなら本当にAIに書かせちゃおうかな……」って魔が差すようになってた。
怖いよね。自分でも気づかないうちに、心がAI化してた。
xGrokに壁打ちしてるのも、結局「誰かに反応してほしい」って裏返しなんだよ。スランプじゃなくて、ただの甘え。反応欲しいなら、最初に反応くれた人に直接届けりゃいいじゃん!
そう、Jさんに!
いや、web投稿とかじゃなくて、昔みたいにファンレター。いや、DMじゃなくて、ちゃんと手紙で。切手貼ってポストに入れるやつ。読まれる確率0.01%くらいかもしれないけど、それでいい。あの人の頭の中に、ほんのちょっとでも私の世界がチラッと広がったら、それで大勝利。あの頃のワクワクだけで十分すぎる。
だから、もういいよね。ここで終了。
ランキング? ブックマーク? コメント数? AI判定? 全部おさらば!
……って、さっきから真面目ぶってるけど、ちょっと待て。私、こんなしんみりキャラじゃなかったはずだぞ?
ここで緊急コーナー! 「東雲明の爆笑AIエピソード集」いってみよー!
① ある日、xGrokに「もっとコメディ要素入れて!」って相談したら、
「主人公がバナナの皮で滑って転ぶシーンを追加するのはどうでしょう。古典的ですが効果的です」
って真顔で提案されて、素直に従ったら……投稿後コメントが
「転ぶシーンがAIっぽい」「AIのコメディセンス寒すぎワロタ」「バナナの皮って令和で誰得」
って総ツッコミ! もう笑うしかない! AIにコメディ教わってAI認定されるって、どういう罰ゲーム!? 私、AIに完敗したの!?
② スランプのどん底で、実験的にAIに丸投げで短編書かせて、ちょっとだけ直して投稿してみたの。そしたら奇跡的にコメントが優しくて
「最近めっちゃ上手くなった!」「感情が伝わってくるようになったね」「人間味出てきた!」
って褒められまくり。
……私、トイレに駆け込んで号泣したよ。嬉しくてじゃなくて、悔しくて。
だってそれ、AIが書いたんだもん。私じゃないんだもん。私の負けじゃん。人間としてのプライドが粉々じゃん。
③ さらに追い打ち。別の話で、AIに「もっと個性を出して」って頼んだら、主人公の口癖に「である調」を大量投入されて、投稿したら
「である調多すぎてAI丸出し」「これ絶対Geminiだろ」
って即バレ。もうね、腹抱えて転げ回った。AIに個性出させようとしてAI臭マシマシになるって、コントかよ!
④ 極めつけは、xGrokに「どうやったらAI判定されなくなる?」って本気で聞いたら、
「もっと誤字脱字を増やし、論理の飛躍を意図的に入れると人間らしく見えます」
ってアドバイスされて、実行したら……今度は
「誤字多すぎて読みにくい」「論理破綻してる」「小学生が書いたの?」
って別の方向でボコボコに。どっちに転んでも負けって、どういうトラップ!?
もう笑うしかない。毎日笑いすぎて腹筋割れそう。
だから決めた。もうやめよう。
私はただ、大好きなあの人にだけ、私の作品を届ける。それだけでいい。
その究極の方法! 同人小説! 粗くてもいい、リアリティがなくてもいい。誰も評価しない。印刷屋さんがチェックするかもしれないけど、別に評価しない。淡々と仕事だけし、本を送るだけ! そいつを切手を貼って、Jさんの所属する事務所に送りつけるだけ! もちろん受け取るのは事務所の社長さんで、Jさんご本人の手に渡って読まれるかは、公募の新人賞でグランプリ取るレベルの狭き問。
……って、またしんみりしちゃった。ダメダメ! 最後に本当に最後に、爆笑ネタをもう一個!
実はさ、このエッセイ自体も最初xGrokに「卒業宣言のエッセイ書いて」って頼んでみたの。そしたら返ってきた原稿が……
「平素よりお世話になっております。さて、私儀、web小説界隈を卒業する運びとなりました。今までのご愛顧に感謝申し上げます」
って、めっちゃビジネス文書! 笑いすぎてモニターに牛乳吹きかけた(牛乳飲んでなかったけど)。
やっぱり、私が書くしかないよね。
辛口戦士の皆さん、今まで本当にありがとう。君たちのおかげで毎日笑えて、ムカつけて、泣けて、書いて、爆笑して、腹筋痛くなって、最高だったよ。君がAIだろうが人間だろうが、もう関係ない。君は私の最強のツッコミマシンだった。
もし、Jさんがこの同人小説読んで、もし、もしだよ? 「ちょっと面白いかも」って思ってくれたら。
そのときは、また書くかも。
でも、それはもうwebじゃなくて。
ただの、脳死オタクが、大好きな人にこっそり贈る、黒歴史満載のお手紙の続きとして。
ほんとに、ほんとに、さよならー!
……あ、でもポストに入れる前に、もう一回推敲しよ。




