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東雲明(しののめあきら)の徒然エッセイ  作者: 東雲 明


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11/27

第11話 頼んだ記憶のない推しグッズ、請求書と共に着弾

ども!

東雲明しののめ・あきらです。


昨日は特にエッセイに書くほどの大事件もなく、平和に一日が終わったので更新はお休みしました。

ネタがない=平和。

オタクにとって平和とは、金も記憶も削られていない状態を指します。


……が。


本日、その平和は段ボール一箱で粉砕されました。


さて、私、三日ぶりに実家から自分のマンションへ帰還しました。

親のご飯と親の洗濯と親の優しさに甘えきった三日間を終え、現実という名の自宅へ戻るオタク。

玄関を開けた瞬間、目に飛び込んできたのは――


見覚えのない段ボール。


一瞬、時が止まりました。

脳内に流れるのは「え?」の二文字。


いや、待って。

私、最近通販してない。

してないはず。

してない……よね?


なぜなら私は今、自制期間中のオタク。

金欠民。

イベントも控えてるし、ここは耐えのターンだと自分に言い聞かせていた。

ちゃんとルールも決めてた。


「今回は缶バッジ10個まで」


この“まで”が守れないのがオタクなんだけど、

それでも「10個だけなら実質無料」みたいな理論で、ギリ理性を保っていたんです。


なのに。


この段ボール。

サイズ感が明らかにおかしい。


缶バッジ10個の箱じゃない。

絶対に違う。

アクスタ案件の厚みしてる。


「あ……」


そう、私。

少女小説作家とか名乗ってますが、

実態は推しの供給で情緒を保っているドルオタです。

供給が来れば喜び、供給が止まれば死にます。


一瞬だけ、都合のいい幻想が頭をよぎりました。


「え、もしかして彼氏からのプレゼント?」


いや、推しグッズを?

この量を?

事前連絡なしで?


……うん、ないな。


現実を直視するため、私は震える手でスマホを取り出しました。

まずは通販サイト。

注文履歴を開く。


――発送済み。支払い済み。


「は?????」


支払い済み??

私、いつ??

どのタイミングで???


脳内、完全にオタク特有のパニック状態。

ガチャ結果爆死したときと同じ心拍数。


メールを遡る。

……ありました。

木曜日。

発送完了のお知らせ。


さらに追い打ち。

運送会社からのLINE。


「お荷物をお届けしました」


全部、届いてた。

通知も、履歴も、証拠も、完璧に揃ってる。

なのに、肝心の記憶だけが欠落。


これが何か分かりますか。


オタク特有の“無意識課金”です。


深夜テンション。

推しが可愛すぎた。

限定。

残りわずか。

今買わないと後悔するやつ。


――このコンボが決まると、オタクは意識を失います。

目が覚めたときには、支払いが完了している。


もうこれは呪い。

もしくは仕様。


ここで私は悟りました。

通販したときは、


・何月何日

・何を

・何個

・いくら


これを紙に書け。


スマホのメモ?

信用ならん。

スクショ?

後で見返さない。

紙です。

冷蔵庫に貼るレベルでやれ。


そう自分に説教しながら、

私は段ボールの前に座りました。


始まる、

テンション上げきれない開封大会。


中身は可愛い。

推しは尊い。

全部優勝。


でも同時に、

「これ、私のお金……」

「記憶と引き換えに手に入れた供給……」

という感情も湧いてくる。


喜びと後悔が同時に存在する。

それがオタク。


結論。

私は今日も元気に推しに貢ぎ、

記憶を飛ばし、

請求書と向き合って生きています。


ではまた。

不定期更新の徒然日記でした。

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― 新着の感想 ―
Xの読む企画から参りました。 ヲタクとしての葛藤に、深くうなずきながら読んでいました。 色々なものが引き換えになりますが、等価交換以上の価値があると信じて今日も推し活。それがヲタクなのです……! 持…
ノリと勢いのある文章で、ほくそ笑みながら楽しく読ませて頂きました。 長くなく、短くもなく、文章も非常に読みやすかったです。 続きわ楽しみにしています。
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