理想と現実
「本日、お話を聞かせてもらいに来たものですが…」
そうカレがたずねると会議室に案内されて
会議室の席に座ってしばらく待っていると2人会議室に入ってきて
カレの向かいの席に1人の女性が席に座った
「今回お話をうかがえるという事で、お話を聞かせもらえると…」
そういうと女性はアイドル活動していて、
恋愛ニュース記事を書かれて誹謗中傷をうけているという話を始めた
記事の内容は複数人の食事会の店を出た時の2人なった所を
ニュースに取り上げられた事実を噂話という曖昧で包み誇張した
記事だったのだが
噂話は自分だけの真実を持っていても打ち消せる訳ではなかったようで
それは物語と同じで証明できない語られない視点や
こじつけで広げた偽りの物語を語りだすものもあり、またその逆もある
物語は色々な善悪問わずに色どりをつけて羽ばたいていく
その先で消えるか続くのかもさまざまだ
アイドル、それは成長と輝きを求めて神格化したような
神秘的なけがれのない星のような偶像を人に重ねて
各々の固定観念で作られているだけに
衝撃によっては崩れやすさもあり
その反発は、天から追放された堕天使のようにみられる事がある
本来は元々同じ生物である人間でありながら
それは、愛おしい我が子が輝いていく姿を夢みるように…
それは、愛おしい存在が美しく見えるように…
それは、愛おしい自分の憧れる理想郷のように…
期待と信頼で固まった天使のようなオーラを着せているだけの
着飾った姿を演出して見せてくれているだけの
中身は本来は不完全さのあるただの人でしかないのに
その着飾った姿を攻撃できる武器を見つけては
攻撃して傷つけようとする者がいる
正義感、優越感、嫌悪感、嫉妬心、好奇心、愉悦感
何が目的でぶつけるのかはさまざまだが
それを集中的に浴びせられて心を染められて浸食されていけば
沼で悪魔に地獄の底へひきこまれそうになるような自暴自棄に沈む感覚にもなるだろう
ただ、現実の多くの人は他人事で
自分に危害がある事じゃなければあまり気にしていない事の方が多い
今回の彼女の場合は事務所側の周りの人は事情を理解して
支えているようだが世間のイメージ回復の方が難しいらしい
今回は、一緒に撮られた相手側が悪かったようで
彼女のニュースはただのにおわせの見せかけと思われるが
この後に次々と女遊びが続々とニュースが発展していったせいで
その1人としてイメージがついてしまったようなのだ
1番問題になったのは、とある女優との不倫ニュースだったので
そこまでの踏み台に使われただけだったのだろうが
一緒にいたのは事実なだけに遊ばれていたのだという
偽りのイメージを疑惑から完全に消すことが出来なかったようなのだ
とある女優さんの方は
CMなど広告活動や仕事の活動に大きく影響が出ているようだが
真実がどうあれ
すぐに自社の企業イメージへの影響を盾にすぐに使い手を切り捨てる所がある
さらには商品イメージを悪くしたとして事前契約の内容次第では損害を請求されることもある
普通の恋愛や交際関係になっただけでも、
理由を付けては変更しようとすることも平気で起こる
イメージ戦略の世界では
人もただの魅了するためのパーツでしかないのかもしれないというのを考えさせられる
ニュースを報告する側も衝撃度を出す為に誇張や偽りも噂話的に入れるだけでなく
公表するかの時期も他が先にリークするリスクはあるが操作する事も可能なだけに
契約破綻するのも事前に入れて裏取引の罠を仕掛けている事さえもあるのではというのも考えさせられる
契約的な観点に関してはアイドルの世界では
恋愛禁止ルールという契約をしている事務所も存在するというのも噂で聞くが
そもそもそれは、人間としての尊厳を禁止するようなものだ
人は動物として、ひかれあって子孫を残す本能的なものが
基本的にはどこかであるはずなのに恋愛という行為を禁止するのはどうなのだろうか
またファンとの間では疑似恋愛観を煽るようなことをしていて
年齢を積み重ねていってるのにも関わらず神聖なものを求め続けるようなのは
超高齢化しているこの世界では少子高齢化をどうにかしようとするならば
真逆な思考でしかない気がするがそんな現実から逃避するように人を魅了している
人と人の距離感でもあった情報伝達の距離が縮まった世界で視野は拡張され
理想と現実の差がある意味で広がってしまっているのかもしれない
SNSなどの文字だけの伝達には感情や読み方までは難しい
また自分でそれを脳に入れ、言葉を読む…それは心で読んでいるようなものだ…
読み手や読み手のその日の感情や環境などによっても
その文字の印象は変わり、その集まりを読み続けていると心理に飲み込まれるかもしれない
それは心と心が伝わっているようなものに疑似的に感じ
匿名という盾に守られた悪魔が囁き、言霊が棘に変わり心を傷つけることも多いのかもしれない
そんなことも色々とカレは話を聞きながら終始考えさせられていたのであった
そしてカレは最後の質問として
「因みにどうして自分達に今回の話をする許可をされたのですか?」
そう聞くと
「好きだったので、配信者の狼さんと兎さんが」
そう彼女は答えた
『なるほど…以外と知られているのかぁ…』
そうカレは心の中で思いながら帰宅するのであった




