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奴隷制度

五大学園祭の話の前に旧版の奴隷話を先に投稿します。

「はぁ~」


新学期始まって早々、盛大なため息がこぼれ出る。

どうして...


「ハクヤため息をつくなよ。別に悪いのは、僕じゃないだろ?」


「そうっすよ、今回はハクヤ君が悪いっす」


「すまないけど。今回は、私もハクヤ君を擁護できない」


アレス、将太、ノアが、それぞれすき放題言ってくれる。とりあえず将太の頭を叩いとく。

新学期1日の学園はお昼に終って。その後ルリと出かけようと思ったのに。何故か男達だけで王都を見て回ってる。


この前の花火大会の時、どこから流れたが知らないが俺とルリが展望台の上に居た事がばれて。罰として、今日アレスの視察に付き合わされてる。ちなみに2人で行く予定だったが、将太が「暇だからついてくっす」と面白半分で付いて来て、ノアが「ハンスに頼まれたから来た」との事らしい。


本来はアレスとその護衛で視察に行くらしいのだが、あの3人も毎日アレスといて、自由時間らしきものがなかったから、アレスが強制的に休ませたらしい。

だからって、俺を連れてくなよ。と秘かに思った。






「ふぅ~これで、残りは1軒だな」


「早く行って、早く帰りたい」


「ハクヤ君は、予定でもあるんすか?」


「ルリとイチャイチャする!」


「ハクヤ君らしいな」


気が付けば陽もだいぶ傾いて酒場や飲食店からは喧騒が聞こえてくる。これまでに9軒のお店を回った。全ての店が特に問題がなく。むしろ良店ばかりだった。アレスが来たから媚びへつらうのではなく。お客様としてしっかりとした対応が、子供の俺から見ても凄いと感じた。


「ちなみに、最後はどんな店なんだ?」


「あ~それは、ノア、ハクヤに教えてあげてくれ」


「え、何故ですか!?嫌ですよ。こういうのはアレス様の仕事でしょ」


最後に行く店を聞いただけなのに、やけに言うのを嫌がっている貴族組み。その様子に俺と将太は首を傾げた。

やがて諦めたように、アレスが話し始める。


「視察で最後のお店は、実は決まりがあって。場所なんだが...奴隷商に行くんだ」


その言葉を聞いて、俺と将太は表情が険しくなる。それを見たノアが「やっぱりか~」と小さく呟いていた。


「まぁ、2人がそんな顔するのも分る。実際に転移者にこの話をするとハクヤ達と同じ反応するから。だから僕もノアも言うのを渋ったんだ」


まぁ、俺も将太もそして転生者のほとんどは、地球の人だろうから奴隷に対して良いイメージは持っていないだろう。でも、この世界に奴隷と言う制度があるのは知っていた。詳しくはないけど。


「なぁノア、奴隷について詳しく教えてくれないか?その制度が有るという事は、それなりにしっかりしたシステムがあるんだろ?」


「あぁ、そうだな着くまでに少し話すか...長くなるがいいか?」


アレスの言葉に俺と将太は無言で頷く。この世界で生きるなら、その生活にあるものを受け入れなければいけないから。


「奴隷と言っても、その中にも種類がある。決して奴隷の全てが非道な扱いを受けてるわけじゃない。と言う事だけは初めに言っておこう。奴隷には、戦闘奴隷、奉仕奴隷、最低奴隷、非合法奴隷の4種類に分けられている。戦闘奴隷は主に冒険者や商人が臨時で戦える者が欲しい時などに契約したりする。

奉仕奴隷は基本的に家事や、身の回りの事を長期的に任せる時に契約するらしい。

最低奴隷は犯罪などに手を出した者がなる、まぁこの奴隷と契約する人間はよっぽどの物好きと言ってもいい。

そして最後の非合法奴隷は、大きな声では言えないが愛玩奴隷だったり、我々国側が把握していない非合法な者だったりする。まぁ貴族の中にもやばい奴はいて、他の種族を夜の奉仕の相手にしたいが為に愛玩奴隷を買う者もいる。非合法な者と言うのは、人を攫ってそ者に奴隷紋を入れ奴隷にすると言った。正式な奴隷ではないんだ」


アレスの話を聞くだけなら、全ての奴隷が決して悪いようには、されてないんだろう。

まぁ愛玩奴隷なんかは、聞いてて気持ちのいいものではないけど。


「奴隷になる事でのメリットは、国から幾らか支援金が出るんだ。それに奴隷商にはなるが、住む所もあり、ご飯もでる。それに支援金を国に返せば、いつでも奴隷を辞められる。一時期は奴隷になって、いいパートナーを探すのが流行ったらしい。

逆にデメリットは、契約した主がよくなければ、怪我などをさせられたりもする。まぁ奴隷を負傷させた場合、しっかりとした理由がない限り、その契約主が最低奴隷に落とされる事はあるが」


奴隷に関して言えば、いいイメージを持っていなかったが、ここまでしっかり人間性を考えて、制度が作られてるのを聞くと、素直に尊敬する。奴隷って働かせるだけ働かして、使えなくなったら捨てるってイメージだったから。


「さっきからアレス様、契約って言ってるっすけど、どういう事なんすか?」


「あぁ~説明してなかったか、奴隷になると体の一部に奴隷紋と言うのが入って。奴隷と契約する人間の間に、魔力での回路みたいなのが繋がるんだよ。それが契約」


「なぁ、奴隷にはどんな命令が出せて、どんな命令が出せないんだ?」


「基本な命令は、何でも聞かせられる。だけど、それを奴隷が拒む場合、強制力がそこまでないから、奴隷は言う事を聞かない。でも、最低奴隷と非合法奴隷は別なんだ。その2つだけは契約者の命令にかなりの強制力を持つ。自害しろとか、そういう命令じゃなければ。基本的奴隷に拒否権はないらしい」


俺も将太も、奴隷について考え方を改める必要があると感じていた。正直、奴隷が非道の扱いを受けてるようなら、一度アレスとまじめに話そうかと思ったが、その必要もないっぽい。


「アレス様、着きましたよ、奴隷館」


「ここが、奴隷館!?」


「立派な、建物っすね」


先頭を歩いてたノアが、立ち止まり、俺達を案内する。そこは外見かなり豪華なお屋敷だった。

俺は、ちょっとワクワクしながら。奴隷館に入るのだった。

アレス「と言うかノア、なに1人無言を決め込んでるんだ」


ノア「いや~、奴隷については私より、詳しいからいいかなぁ~と」


アレス「解せぬ」

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