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試験なんて...

ステータスがS到達している俺、キャロ、シャロ、そして知らない少女は、先生に連れられて、少し大きな部屋に移動させられた。


「今から担当の先生が来るから少し待ってるように」


そういい残して、案内してくれた先生は去ってしまった。


「ねえ、兄さん今から何するのかな~」


「さぁね、俺にもわからない」


「もしかしたら、先生と戦えるかしれないわ!!」


「キャロは、戦いたいだけだろ」


「そうよ!」


キャロの戦闘欲に若干呆れながらも俺達が談笑していると、その会話を聞いていただろう少女は「フフッ」と微笑んだ。そして俺達に近づいて話しかけてきた。


「ねぇ、あなた達3人はとても仲がよさそうだけど兄妹なの?」


「えぇ、そうよ。私達は兄妹なの。ところで、よければ名前を教えてもらえないかしら?」


「あ、ごめんなさい自己紹介がまだだったね、私はルリ。あなた達の名前も教えて」


瑠璃と名乗った少女はスカートの端を少し持ち、頭を下げる。その姿にどこか気品を感じる。


「私はキャロよ。よろしくねルリちゃん」


「私はシャロ。キャロちゃんと双子なんだ~」


「…あ、すまん。俺はハクヤ。一応この2人のお兄ちゃんだ、よろしく」


俺は、ルリを見ていて少し反応が遅れる、変に思われてもおかしくないけど、特に指摘はされなかった。

俺たちがお互い自己紹介をし終わると、タイミングよく扉が開いた、扉の前にはスキンヘッドでガタイのいい大男と杖をつきながら、優しそうな瞳でこちらを見る老人が立っていた。そして大男が一歩前に出て


「君たちが今年の特別生か俺の名前はバッカスだ!まぁ言いたいことは色々あるが、まずはおめでとう!!、気軽にバッカス先生と呼んでくれ」


バッカスと名乗った大男は俺たち1人1人と、握手をしてきた。少し戸惑ったが、その手を握り返し握手に応じる


「バッカス先生、質問があるんですがいいですか?」


「お、いいぞなんでも聞いてくれ!答えられることなら、教えてやるぞ」


「まず、特別生ってなんですか?それとさっき先生が言った「おめでとう」とはどういうことですか?」


「特別生の事を知らないのか?なら説明を」


「待つのじゃバッカス先生、その事はわしから説明しよう」


「もういいのですか、学園長?」


「あぁ、全員見た、そして誰も嘘はついてない。つまり今年は4人も特別生がいるって事じゃ」


「そうですか、今年は凄いですね!では学園長説明お願いします」


後ろから俺たちのことを見ていた老人、もとい学園長が俺たち4人に説明し始めた。


「特別生とは、ステータスのどれかがSに到達している受験者が言われる、称号みたいなものじゃ。そして特別性は試験なしでこの学園に受かるの。だからバッカス先生は、君達に入学おめでとうの意味で「おめでとう」と言ったのじゃろう」


「え、私達試験しなくていいの?!」


「そうじゃ、しかもSクラス確定じゃ」


「やった〜何もしてなくても合格だ〜」


キャロやシャロは既に合格が確定していた事を喜んでいたが、俺は少し疑問を感じていた。特別製の制度なんて知らないし、この学園についていろいろ調べてはいたが、そんな情報はなかった。


「そこの少年、君は特別生について疑問を覚えておるな。そんな情報は知らないと」


その指摘に俺は顔を上げた。心を読まれた。その事に驚いて何も言葉が返せなかった。


「まぁ特別生の事を知らないのも無理ないじゃろ。その制度自体最近できたもので、公には知らされていないからの」


「じゃあ、もし受験者の誰かが嘘をついた場合どうするんですか?」


「儂には〈鑑定〉がある。正確なステータスが分からなくとも、Sに到達しとるかぐらいならわかるぞ」


そこまで聞いて一つ納得したことがある。さっき学園長は俺達が嘘をついてないと言っていたが、気づかない内に俺達を〈鑑定〉したのだろう。

見た目こそ、老人だが相当の実力者だと思う。


「先ほどそこの少女は何もしてなくてもと言ったがそれは違うじゃろ。お主たちは小さい頃ろかきっと鍛錬をしてきたのだろう?」


そう言って学園長は俺達4人を見る。俺達は全員が首を縦に振った。それを見た学園長がにっこり笑って話を続ける。


「だからその年でステータスが1つでもSに到達しとると儂は思う。そんな幼い頃から努力してきた君たちなら学園に入る資格があって当然なのじゃ」


その言葉に俺は少しばかり後ろめたさを感じる、確かに同い年の子と比べれば相当な鍛錬をしてきたと思う。けど、ここまで成長できたのは神様からの力もあって...

けど、わざわざ言う事でもないと思い俺は黙った。

一通り話し終えた学園長は満足そうに微笑み、俺達に背を向ける


「儂は一般の生徒を見てくる。後の事はバッカス先生に任せるぞ」


「わかりました、学園長お気をつけて」


結局俺達は無事に学園に合格できた。思うところはあるが、今は素直にキャロたちと喜びを分かち合った。

その後は手続きなどで必要な書類を受け取り、学園が始まってからの説明などを受けた。


「改めて、おめでとう!さて手続きだがこれは簡単な事で今から渡す紙を保護者の人に見せてサインをしてきてもらうんだ、それを一週間後の入学の式の日にこちらが確認して、承認すれば君たちは正式に、ここの学生になれる。以上だ!」


「バッカス先生、それだけですか?」


「あぁ!それだけだ今から持ってくるからな。それを受け取れば君たち4人は今日は解散だ。俺は書類を持ってくるから、少し待っててくれ」


バッカス先生は物凄い速さで部屋を出て行き、数秒で戻ってきた。どれほどの距離があるか分からないけど、足音の位置的に近くはないはず、それなのに、この速度で戻って来たと言う事は、バッカス先生の身体能力は相当高いのだろう。


「待たせたな、これが書類だ!なくさないようにな。では俺も一般生の試験の応援に回らなくてはならないから、ここで失礼する、また一週間後に会えることを楽しみにしている」


俺たち4人に書類を渡してまたすぐに部屋から出て行ってしまった。受験生の数は例年より多いし先生たちも大忙しなのだろう。


「先生もいなくなったし帰るか」


「そうね、帰りましょうか、ルリちゃんも一緒に帰らない?」


「え、いいの?」


「いいよ~みんなで帰ったほうが楽しいからね~」


「いいんじゃないか、同じ特別生だし、これからよろしくな」


「えぇよろしく、お言葉に甘えて一緒に帰るね」


俺達は学園から出て途中まで一緒に帰った。

ルリの話を聞くと、どうやら宿屋に泊まってるらしく、俺達はルリの泊まってる宿屋まで一緒に同行した。


「送ってくれてありがとう」


「気にしなくていいわ、だってもう友達でしょ?」


「そうだよ~気にしないで~」


「なぁルリ...3日後、もし予定が空いてれば、俺たちの家に遊びに来ないか?」


「え、いっていいの?」


「大丈夫だ。じゃ迎えに来るから」


「わかった待ってるね。今日はありがとうじゃーね」


「「ばいばーい」」


「じゃあまた3日後」


俺はルリと遊ぶ約束をしてルリの泊まる宿屋から家に帰った。


「ハクヤにぃ、さらっと遊ぶ約束したわね、お父さんとお母さんに何も聞かずに」


「それより兄さん、ルリちゃんのこと見すぎだよ~何か感じるのはわかるけどさすがに怪しい~」


「まじか、そんなに!?」


「うん、ずっと見てるのがよくわかったわ、よくルリちゃんに気づかれなかったわね」


「ほんとね~」


家に着くまで、俺はキャロとシャロにずっといじられた。まぁ確かになんでか分からないけど、俺はルリが気になってしょうがなかった。


家に着き、父さんと母さんに学園の報告とルリの事を話した。

学園に受かった事を聞いて2人は「おめでとう」と言ってくれた。

ルリの事も無事に了承が取れて、いろいろ準備してくれる事になった。


寝る前、ベットに横になりながら俺は今日の事を思い返していた。ルリを見ていて何か不思議な感じがした、今まで感じた事のない...一体それは何なのか…

夜遅くまで考えたが、この答えが出る事は結局なかった

フィン「それにしても、帰ってきてからのハクヤ、様子がおかしかったような」


ミリア「キャロちゃんとシャロちゃんによれば、相当可愛かったみたいよ」


フィン「もしかしてハクヤ...一目惚れか!!」


ミリア「さぁどうでしょう?」

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