選択戦術コース
「さすがに初回授業は実技はしないかなー」
「まあ、そうだろうな」
選択した近接戦術の集合場所までエルと向かう
確かに実技を学べないのは残念だけど、それよりも頭を占めているのは...
「セティアーナがいるといいね」
「っ!」
俺の頭の中を読んだかのようにエルがいう
「別にあいつは関係ねぇし...」
「ほんと素直じゃないんだからー」
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「じゃあ武術コースは左側、文学コースは右側に並べー」
先生のやる気ない声で、生徒たちは移動を始める
俺は移動をしながら、あいつの姿を探す
...なんでいないんだよ
それから今後の授業について説明を受けたが、俺は全く内容が頭に入ってこなかった
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「セティアーナいなかったねー」
「...。」
「あれー無視?」
近接の授業を終え,、寮へ向かっていると、隣でエルが何か言っている
正直それに返事をする余裕がない
「あ、あれってセティアーナじゃ、、っておい!」
エルが言うと同時に俺もあいつの姿を見つけ、あいつのもとへ近づく
「おい」
俺が急に声をかけたことであいつはびっくりして俺をみた
「何...」
声をかけたのが俺だとわかると怪訝そうな表情へと変わる
「なんでお前遠隔戦術とってんだよ、お前はもう遠隔で学ぶことなんてないだろ」
俺がそういうと、あいつは周りにいた友達に
「ごめん、先行ってて」
と困った顔をして言った
その言葉を聞いた周りの奴らは困惑した様子だったが、言われた通りこの場を離れていく
あいつは俺と2人になったことを確認すると
「急に何?私がどの戦術とろうが、あんたには関係ないでしょ」
と面倒くさそうにいった
「関係は...ねぇけどさ。お前の弓の実力は俺が一番知ってる
今更ここで学ぶことなんてねぇだろ?それなら、まだ学びがいのある近接のがお前だって成長できるし、、、」
「成長して何になんの?」
あいつが俺の言葉を遮る
「騎士になれるわけじゃないし、文学コースの私がこれ以上武術を鍛えて何になるの?
意味なんてあるの?」
「騎士になれないって、それはお前が武術コースに進まなかったからで、、、
何でお前はそう変わっちまったんだよ、俺はお前が、、、」
「ほんと何もわかってないよね。いいよね、恵まれたやつは何も考えてなくて
もう私たち昔とは違うんだよ、だから変わるのは当たり前。それぞれ違う道に進んでるだからさ
変につっかかってこないで、じゃあ。」
再び俺の言葉を遮り、そう言い残しあいつは去っていく
「何でだよ、お前にとってあの時の約束はどうでもいいのかよ...。」
俺はあの時合わした約束のために守るために俺は、、、