祭りだ 祭りだ
吾輩は猫である
本日は祭りである。祭りの起源は収穫や狩猟の成果を祝って、ちょっといいもの食べてどんちゃん騒ぎするのが始まりだったりするとかしないとか。
いつしか、豊作を神に祈ったり、鎮魂のために祈ったり、崇めたて祀るための神事である。そう、だから吾輩に祈っていいもの食わせろ。
日本だと注連縄で御神木を縛って祈祷したり。太いのを縄で縛って・・・キトウ・・・チンコン・・・
他意しかない。
「ニャー(と言うわけで、よこせ)」
「あの?猫様?まだ祭りの準備中なのですが?それに本日は祭りにあたって来客がございまして」
「お館様、伯爵様が奥方様とともにお見えです」
「そうか、すぐに行く」
「ニャー(よしいくぞう)」
「これはご無沙汰しております。遠路はるばる御足労頂き誠に有難うございます」
「いや、こちらこそご招待承り有難い限りです」
「・・・・もう、何お互い堅苦しい喋り方してるのよ。久しぶりね、今日は招待してくれてありがとう」
あっ、さっきのおば「キッ!?」怖いよー。睨まれたよー。
「私は35歳よ。まだまだ若いわ!」
ふむ、孫がいておかしくない初老間ぢ・・・おっと、ちょっと刃物出すのはやめようか?大丈夫、現代日本だと若者だから。
「・・・・こちらこそ、来てくれてありがとう楽しんでいってくれると嬉しいよ」
なかったことにしやがった。
「しかし、この街は相変わらず猫が一杯いるね。ほらそこにも・・・あら?この子フランソワーズちゃんそっくりね。流石に本人は生きてないでしょうから孫かしら?」
なぬ?覚えてるだと、作者ですらフランソワーズって忘れていたのに!
「あっ、ああ。ひ孫だったかな?」
「ふーーん。はい、これどうぞ」
ヤッホー煮干しだぜ。
「食べてる姿もそっくりね」
「まあ、何十年も前だし猫の違いなんて・・・ね」
「そうね。みんな変わったものね」
と、トゥーニー君の頭皮を見ながらのたまうのかい。
猫パンチ猫パンチ猫パンチ!
「「ブフォ!?」」
「笑うなよ。みんな見ている」
「ブワッはっはっは、いーーーひひひーー、あっ駄目笑わないようにしてたのに、いーーー・・・」
「くっ」
睨むな、吾輩が何をしたと言うんだい?
「大体何よ、その申し訳程度の一本。ない方がマシじゃない」
そうでしょ、そう言ってるんですよ。
「この一本から!これから!どんどん生えていくんだ!なあ!」
怖いよ、顔近いよ。
怖すぎて、毛根なんていないなんて言えないよ。
「にゃんにゃんにゃーー(大体、ハゲとか遺伝がほとんどでしょ?吾輩のせいにしないでよね。作者だって両祖父がハゲで伯父の一人は30前半から来てて、もう一人は20代後半で子泣き爺だよ?遺伝に決まってるじゃん?ハンゲがーしっばいだーー!)」
「テメェの血は何色だーーー!」
何?えっ、にゃんにゃんしか言ってないよ?
「あっ、どうも猫様。お疲れ様です」
「勇者様、通訳ありがとうございます。猫様積年の恨みやってしまっていいですかな?」
『許す』
作者!こいつ!ハゲろ!ハゲてしまえ!
「てめえ、ずっと馬鹿にしてやがったんだな。大体、お前のせいだろお前の。くっ、20代で枕にゴッソリ毛髪がついていた時の気持ちが分かるか!」
首ーー首絞まるーー!
「にゃんにゃん(わかるよ、吾輩も夏毛に変わる時は抜けるし)」
「ちがうちがーーーう!そうじゃない!」
なんでよ。吾輩も季節ごとに抜けるよ?
「クソっ、どいつもこいつも会話する度に足元見ないで頭見やがって」
あっ、拗ねた。泣いた。
「にゃんにゃん(勇者君、裏切ったな)」
「訳して欲しいと言われまして」
「にゃーー!(この、童貞が!)」
「ドドドド童貞ちゃうわ!」
「ニャーニャー(この童の中の童、ミスター童が!)」
「だっだっ誰が童貞代表だ」
「ニャんにゃーー(この毎晩一人でHANABIを打ち上げるミスター童が!)」
「毎晩、取っ替え引っ替えでこのマシンガンでキャンキャン言わせてるわ。」
「ニャーニャーにゃんにゃん?(そのぶっ放したことのない自称マシンガンがどうしたの?)」
「ねえ、あれは何を話してるの?勇者様が童貞だってことはわかったんだけど?」
「いや、知らないなあ。あと、そう言うのはわかっても黙っておいてあげるのが優しさだよ」
あっ、トドメ刺した。
「・・・・クソっクソっ。みんなして童貞童貞言いやがって、経験あったら偉いのか?何人も相手してたら偉いのか?」
「ニャー(馬鹿野郎!)」
猫パンチ!
「いだっ!何するんですか!」
「ニャー(諦めたらそこで?)」
「試合終了?」
「ニャンニャン!(そうだ!諦めたのか、明日世界が終わったとして童貞でいいのか!どうしたいのか、ちゃんと言ってみろ!)」
「・・・・セックスが、セックスがしたいです」
「ニャー(世界が終わるまでに?)」
「世界が終わるまでに」
「ニャー(揺れるお乳は?)」
「大好きです!我が巨乳好きは永遠に不変です!」
「ニャーニャ(それはまた果てしない夢だなあ)」
「ぶもーー(やらないか?)」
「・・・先生ーー」
「ぶもーー(よし、逝こうじゃないか)」
うわっ、なんか出た。えっ?ついていくの?勇者君・・・
・・・その夜、勇者君が淫夢を見たことは言うまでもない。
「あの?さっきのオークは何?えっ?勇者様はどこに行ったの?」
「さあ?こいつらのやることに付き合ってたらキリがないし」
「ニャー (勇者君、君を忘れないよ)」
ちょっと足した 2023/12/28




