妖精さんが見えるだと。
吾輩はぬこ様である。
今日も今日とて暇つぶしに忙しいのである。
あっ、チョウチョ。って猫ぱーーんち。
「いたーーー。もう、急に何するのよ」
「にゃーー(黙れ、羽虫が!)」
全く、最近の羽虫ときたら、口の聞き方がなってないぞ。
「なによ。何もしてないのに、叩いてきたそっちが悪いのに、なんで凄まれないとダメなのよ。」
吾輩の前を飛び回るのが悪い、狩猟本能全開で対応させていただく。
「大体、私は羽虫じゃないわ。妖精よ」
「にゃ?(ようせい?)にゃにゃにゃにゃにゃーー(一ニ三四・・・それはそうと今何時だい?へー、六七八九とお)」
「えっ?何急に関係ない話をしだして」
「9枚よ!9枚しかないわ!」
お菊さんよく出てくるなーー。
「いやーーー。おばけーー。」
「猫ちゃん、9枚しかないじゃないの。大体、時そばから落語、落語から寄席、妖精は遠すぎるわよ。」
「にゃんにゃにゃ(ニャンだと)」
馬鹿なそんな馬鹿な。と言うかむしろよくわかったな。
「にゃんにゃかにゃー(みなさん、お元気ですかーー?)」
「・・・だめよ、利用規約を読んできなさい」
そんなーー。
「にゃんにゃにゃにゃー(開国してくださいよーー。)」
「ペリーよね。うーん?要請?」
「にゃん?にゃにゃん?(ぺろっ、これは青酸カリ?)」
「薬物?陽性かしら?しかもまた、コラの方を。」
「あの、さっきから何を?」
ええー、違うの?わかった。
「にゃんにゃんにゃにゃはん(海の上でピチピチの服着て歌って爆発するやつ!)」
「そうそれよ!」
「えっ、どこが?」
「にゃーーーにゃんにゃん(ふっふっふ、吾輩雑魚とは違うのだよ、雑魚とは)」
「あの、私妖精。アンダスタンド?」
ええー?納得しないの?
「にゃんにゃんにゃ(ふう。知ってるよ、エルフとかドワーフとかゴブリン、トロールなんかでしょ?)」
「あってる、あってるけどどうして日本人のイメージに反するそいつらチョイスしたのよ。」
えっ?七人のドワーフって言われたら、ああってなるでしょ?日本人でも全部妖精で出演してる作品思い浮かぶはず?
「それはそうと妖精ちゃんはここで何してるの?」
「ひえーー。お化けーーー。なんまいだーなんまいだー」
「9枚よ9枚なのよ」
なぜ、お前そこで浄土真宗よ。コロポックルですら念仏のイメージないわ。
「もう、それはいいわよ。それで何してたの?」
「それが・・・この町に勇者様がいると聞いて、探してたの。」
勇者君?あそこにいるよ?
「あっ、これは猫神様。こんにちは」
「ニャー(よきにはからえ。勇者よ)」
「なんです?今度は王様ごっこですか?」
イェーイ、俺王様。じゃあ一番と王様でキッス。
「猫ちゃん、それは王様ゲームよ。」
「えっ?ひえー、お化けーー。なんまいだーなんまいだー。」
「あの、勇者様。お願いがあるのですが?」
あっ、今回は流しやがった。
「えっ?妖精・・・?」
妖精の見える勇者(笑)
「どっ童貞ちゃうわ」
聞いてない聞いてない。と言うか筆おろししたんじゃなかったの?
「あの、勇者様。お願いが」
「お願いですか?なんでしょうか?僕なんかで出来ることは限られてますが」
魔法使い(笑)じゃなくて、勇者(笑)。
「大精霊様の予言で大魔王が呼び出されるって、それを解決するためには、勇者様を訪ねろって。」
「大魔王だって!でも、僕は魔王にすら勝てなかったくらいなのに、大魔王なんて」
「そんな、勇者様しか。」
「僕なんかより、猫神様を頼るといいよ。」
えっ?吾輩?なんで?
「にゃ(いや)」
「えっ?この猫そんなにすごいんですか?」
ふむ、雑魚とは違うからね。
「魔王だって一撃だったからね。」
「すごいすごい。どうかお願いします猫神様。」
「にゃ。(いや。)ニャンニャンニャンニャウ(大体、大魔王って呼ばれて飛び出てパパラパーするあれでしょ?)」
「ふっ古い」
「えっ?結構最近でしょ?」(江戸時代の幽霊)
「ニャー(ねえー)」(年齢未設定)
「やっぱり意味がわかりません、助けて勇者様」
「戦うと強いから我慢して」
「私も大魔王なら呼び出せるわよ?」
「えっ?そんなことが・・・やらないでくださいね?」
「ほら、取り出しますは松ぼっくりみたいな果物!」
おおーーー!
「そして、ペン!」
おおーーーー!
「これをーーーー!はい!」
おおーーーーーー!
「えっ?あれなんの意味があるんです?」
「メタい。」
そして、次はーーーー!
「えっ、何?魔法陣?えっ?召喚?もしかして本当に大魔王が!」
おおーーーー!ご本人登場かーーーー!
「うわっ、眩しいーーー!」
きたーーー!
「くっ、すごい魔力だ!これは本当に・・・・あれっ?」
紙切れ?何これ?
「紙?何か書いてますね?」
なになに?
『許可取れるやけないんだから出てくるわけないだろうが、この馬鹿どもが。by作者』
「利用規約ね」
「ニャー(そんなーー)」
「えっ?結局何だったんです?えっ、これで終わり?」
「ニャー(これがやりたかっただけなんで)」
「えっ、大魔王は?と言うか私の出番終わり?」
おかえりはあちらです。
「そんなーー」
「私も帰るわね」
「ニャー(じゃあねーー)」
本日の吾輩は雑魚ではないけど、雑魚は好き。
「そんなーーー。まってーーー」




