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様々な世界・世界の詩

遊びの世界

作者: リィズ・ブランディシュカ



 色あざやかで模様のついたカラフルな世界。


 空は水玉模様で、青と白。


 大地はストライプになっていて、茶色と赤。


 森の木々はまだらだったり、格子柄だったりいろいろ。


 見ているものが、楽しくなるような景色があった。


 たのしげなのはそれだけではない。


 その世界は、たくさんの玩具があった。


 だから、その世界にやってきた子供達は、歓声を上げて遊具に走り寄っていく。


 みな、夢中になって遊んでいた。


 滑り台やシーソー。


 ブランコ。


 それだけではない。


 ボードゲームやテレビゲーム。


 トランプやサッカーボールや縄跳び。


 などというものまであった。





 科学は進歩した。


 その結果、昔の人々が考えた事は大抵できるようになってきている。


 バーチャル空間の開発。


 それも、またその事の一つだった。


 世界は作り出す事ができる。


 今の時代は、そうなったらしい。


 その結果、一つの仮想世界が存在していた。


 しかし、何であっても、始めての行いにはみなが慎重になる。


 失敗があるし、間違いがある。


 そのため、何をどうするかしっかりと議論を重ねて、相談を行って決めなければならなかった。


 仮想世界の研究者達は、何日も話し合った。


 その結果、導き出されたのが最初につくるのは、遊びの世界がよい、という事だった。


 子供は予測できない動きをする。


 大人には想像もしない事をする子もいるだろう。


 だから、仮想世界の開発と研究にはぴったりだった。


 その後、研究者達は遊びを研究し、たくさんの遊び道具のある世界を作り出したのだった。


 子供達は大喜びだった。


 色々な遊び道具を使って、その世界での遊びを楽しんでいる。


 遊びに夢中になった子供達は、とても良いデータを残した。


 だから、研究者達は研究に協力してくれた子供に礼を言って、彼等を家に帰した。


 突拍子のない研究だったが、十分なデータをとれたことに彼等は満足していた。







 その現代は科学が進歩した世の中だ。


 しかし、新しい事をやるにはまだまだ慎重な世の中であった。


 そのため、彼らの研究にはなかなかゴーサインがでなかった。


 我慢できなくなった研究者達は、ゴーサインが出る前に、勝手に子供を集めて研究を行ったのだった。


「データさえ残せば、成果さえ残せばこっちのものだ。さあ、資料をまとめてしまうぞ」


 研究者達のまとめ役は、満足していた。


 その後、集めた子供が一人だけ帰らなかったことを知るまでは。



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