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10話 古筝な世界1 1/6  執筆:だんご 先生

びーーーっ


 いつもと変わらない無機質な音が、4人のいるこたつ部屋に響く。



「また新しい世界が来たよ!! 次はどんな世界かなあ!!」



 あかりがにこにこと笑う。



「前の世界も楽しかったもんねー、次何だろー」



 こゆきがゆらゆら揺れながら言う。



「今回も頑張る……」



 せいなが少しわくわくしたような声で言う。



「この世界でも楽しくやりましょうね」



 つくよが穏やかに微笑む。



 4人の周りのいろんな色が混ぜられて、風景がとけて、世界と世界の境界線があいまいになる。

 エレベーターに乗っているような沈む感覚に、4人は思わず目を閉じた。


 それはほんの一瞬で、次に芳しい木材のにおいで4人がぱちっと目を開いた場所は——



「……大きな木のグラウンド!!」


「広いですね」


「優しいにおいがする……」


「上に棒がいっぱい伸びてるー」



 そこは大きな木の板の上だった。


 丘のように、なだらかに起伏した地面。地面になっている板には、深い色の木の模様がある。

 何故か頭の上には白と緑色の金属線がかかっており、地面の木の板の上には『A』の形をした駒が斜めにずらっと並べられていた。縦に長い木のグラウンドの端と端に少し高い木の枠が付いていて、その向こう側から金属線が伸びてきている。



「これは……大きな琴……?」



 せいなが呟いた。



「ですがこの場所の全体的な形とサイズ感は、琴、というよりは古筝のようですね」



 つくよが顎に手を当てて独り言のように言った。



「古筝って中国の琴だっけ!! じゃあその上にいるってことは、うちたちは今小人状態ってことか!!」



 あかりが顔を輝かせて言った。


 あかりは好奇心旺盛なので、いつでも知らないことには興味津々だ。



「へえーはじめてみたー」



 こゆきがたくさんの金属線を見上げて首を傾げる。



 4人はあたりを見回した。


 深い木の色があたり一面に広がり、木材の枠部分から太さも様々な金属線が伸びている。

 大体の白と緑色の金属線は、4人が背伸びしても届かないくらいの、少し高いところに伸びている。金属線は全部で21本あるようだ。真ん中の弦は端の弦と比べて一段と木の板から遠い。


 その時、興味深そうにきょろきょろとあたりを見回していたあかりが木の枠に目を止めた。



「……ん? あそこに何かあるね!!」



 あかりが駆け寄った太い木の枠には、白い付箋が貼ってあった。



「なになにー」



 あかりについてきたこゆきが、後ろからひょっこりと頭をのぞかせる。


 付箋には——



『5と()の和音を鳴らせ』

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