8話 フォースボールな世界1 5/5
「大丈夫ですか?」
「次は私達で白い影さん止めるよー」
「うん、任せたっ!!」
「ここを止めれば勝てる……」
しかし、次のプレーで白い影に抜かれてしまい、再び逆転されてしまった。ボーナスポイントは先ほどの反省を生かし、何とか阻止できたが、試合時間は残り3秒しか残っていなかった。
12ー15個の距離ではキックが入ったところで、逆転は出来ない。
「どうしよう、逆転されちゃった……」
「時間的に、最後の1プレーだけですね」
「他の黒い影さんはゆきたちが止めるわー」
「つまり、うちが白い影さんを抜くしかないんだね!!」
「ゆきのキックが入っても同点だしなー」
「やっぱり勝たないとですね」
「みんなで勝とう……」
4人で円陣を組むと、勇気が湧いてきた。最後のプレーが始まり、あかりにボールが託された。
つくよとせいなと、こゆきはそれぞれ黒い影のブロックへと向かった。やはり白い影は正面から迫ってきた。このままフェイントだけではきっと止められる。後ろから、白い影の手が伸びてきて、あかりの肩に触れようとする。
「やぁっ!!」
気合いの声と共に、くるりと右足を軸に1回転して、白い影の手を弾いた。あかりは弾いた勢いでさらに加速して、そのままエンドゾーンまで走り切った。
そこで試合終了のホイッスルが鳴った。
「やったぁ!!」
あかりは叫ぶとしばらく地面に寝そべって呼吸を整えた。やり切った感じでものすごく気持ちよかった。
そこにすっと白い影が手を差し伸べてくれた。
「ありがとう」
あかりはその手を掴み立ち上がるとみんなと一緒に整列した。相手選手と握手を交わした。
その後、優勝のトロフィーが授与された。パンっと大きな音を立てて、紙吹雪が舞った。
「豪華ですね」
「うん、もらえるなんて意外!!」
「やったね……」
「写真でも撮ろうかー」
「せっかくだし、影さんも一緒に!!」
影と一緒に勝負した記念、思い出の一枚が枠の中に納まっていた。
控室に戻ってくると、影たちが料理を持ってきてくれた。
「わぁ、これって食べていいのー」
「うち、お腹空いた!!」
「すごい美味しそうだね……」
「せっかくですし、頂きましょうか」
影たちが見守る中、みんなでお腹いっぱいにご飯を食べて、すごい満足できた2日間だった。
そしていつもの部屋に帰ってくると、みんな笑顔で笑いあった。
「楽しかったね……」
「うん、勝てて良かったー」
「白い影さんには驚いたけどね!!」
「また、やりたいですね」
4人の少女は次の課題に向けて体を休めた。




