8話 フォースボールな世界1 3/5
「でも、まだゴールまで距離あるよ……?」
ゴールまでは約20メートルあった。そして攻撃権はあと2回ある。前半の残り時間が残り1分ぐらいだ。
「確かにタッチインするのは厳しそうですね」
「じゃあキックを狙うー?」
「それなら、もう少し近づかないとだねっ!!」
「ロングパスで距離を稼ごうよ……」
「そうですね」
「よし、がんばろうー」
作戦の相談が終わりプレーが再開された。まずはつくよがボールを持った。
そしてあかりにボールを渡すふりをした。影たちはあかりを止めに走った。その隙にせいなとつくよがなるべく前へと走った。そしてあかりがボールを持ってないことに気づいた影は、つくよのブロックへと向かった。
その隙をついて、せいなへとパスをした。
「ナイスキャッチです。せいな」
今のプレーにより10メートルほど近くなった。
「この距離なら多分いけるねー」
その後つくよが蹴ったボールが見事に決まり、9ー0とさらにリードを広げた。
しかしその後、残り僅かな時間で影もキックを決めて9ー3になって前半戦を終えた。
ハーフタイムになり4人は水を飲んで休んでいる。
「後半はどういう作戦でいきましょうか?」
「リードしてるし、守る作戦でいくのもありかなー」
「でも油断できない点差だよね……」
「うちも点数決めたいし、私がいってもいい? 」
「いいと思いますよ、点差が広がれば安心出来ますし」
丁度作戦が決まったころ、影が4人でやってきた。
すぐ近くまでやってきて、よくわからないダンスをしていた。
「パフォーマンスかな……」
「みたいだね、なんで無音でやってるんだろうねー」
影は目の前でいきなり四つん這い人間ピラミッドを作り始めた。
一段目には3人いるが、2段目は一人だけだった。そしてそのピラミッドには白い影が上り始めて一番上でポーズをとった。
「すごーい、運動会みたいだね!!」
「ハーフタイムにすごいわねー」
「あの白い影さんは何でしょうか」
「確かに、黒い影さんの中で一人だけ白いもんね……」
「もしかして、すごい強かったり!!」
白い影はそっとゆっくり降りてきて、向こうのベンチへと戻っていった。
ハーフタイムが終わり、後半戦が始まった、相手のフィールドを見るとさっきの白い影が混じっていた。
「私たちは守備からですね」
「うん、がんばろー」
「絶対勝とうね!!」
「この調子で行けば勝てるよね……」
影の攻撃で、さっそく白い影にボールが渡った。その直後のことだった。




