7話 七不思議な世界1 7/8
「あと行っていない場所と言えば、校庭ですね」
言いながらつくよとせいなが校庭に出れば、ピラリと紙が落ちてくる。
≪夜中に校庭を駆ける落ち武者≫
「ついに出ましたね、これぞというのが」
「ホラー......」
校庭に目を向ければ、校庭の隅に黒い馬に乗った鎧武者が現れていた。
「あ、でも......血とかは出ていませんね」
「良かった......」
でもここから血とか吹き出したり、矢が飛んできて体中刺さったりするのかも......と怯 える 2 人の前で、鎧武者を乗せた馬が走り出す。
つくよとせいなが見守る中、駆けていた鎧武者がガシャン、と落馬した。
「痛そう......」
「派手に落ちましたね」
鎧武者が落ちても、馬は走り続けている。 慌てて馬を追いかけて、現れたのとは反対側の端に着くと、鎧武者と馬は消えた。
「え、終わりですか?」
驚いていると、また校庭の隅に馬に乗った同じ鎧武者が現れる。 駆けだして、途中までくるとまた落馬。馬を追いかけ、消えた。
そして校庭の隅へとまた現れる。
「上手く乗れるまで、繰り返すんでしょうか?」
「まさか落ち武者ってそういう......?」
「確かに落ちてますし、駆けてますけど」
馬にも置いていかれてるしなんだか不憫だ、と段々と 2 人は同情的になってくる。 見かねて、鎧武者へと近付いた。
「横から見てましたけれど。もう少し背を仰け反らせてみてはどうでしょうか? 乗馬の 態勢の理想は、横から見た時に頭、肩、お尻、かかとが一直線にあるのが良いと聞いた事 があります」
「落ちるのは、左右のバランスも悪いのかも......。体重が左右で同じようにかかるように 気をつけてみたらどうかな......」
鎧武者は 2 人の言葉に頷いて、何度も挑戦する。 乗っている姿を見ながら、色々と助言していった。
そのあと校舎から出てきたあかりとこゆきも合流して、皆でアドバイスする。 端から端まで落馬せずに走れるようになって、鎧武者が嬉しそうに手を振った。
「おお~!!」
「やりましたね」
「おめでとうー」
「よかった......」
4 人で拍手して、6 つ目の七不思議も無事クリアした。




