7話 七不思議な世界1 4/8
「あれ? 追いかけてきてませんね?」
廊下の先ではつくよが振り返り、あかりも「ほんとだ!」と足を止めていた。
気づけば、2 人の目の前には大鏡がある。
「大鏡もありがちだよね!!」
「そうですね」
そう交わせば、紙がピラリと落ちてきた。
≪夜中に覗くと異世界に連れて行かれる大鏡≫
「異世界、ですか?」
「ヤバいやつだ、コレ!!」
言っている自分達が、鏡に映っている事に気づく。
「連れてかれちゃう!」
あかりが片手で口を覆えば、当然の事ながら鏡の中のあかりも口を片手で覆っている。
あれ? と、つくよが声を洩らした。
「おかしいですね、手が逆ですよ?」
つくよの言葉に、慌てて鏡の中のあかりが手を逆にした。
「なるほど。鏡に映った『自分』に連れて行かれてしまうという訳ですね」
「映ってるのはニセモノって訳か。黙って連れて行かれるわけにはいかないよ!!」
「そうですね」
「じゃあ、うちらの動きに付いてこれたらそっちの勝ち。付いてこれなかったらうちらの 勝ち、で連れていかないってのはどう?」
ビシッと鏡を指差したあかりに、鏡の中のあかりがサムズアップで応える。
「勝負です!」
つくよの言葉を合図に、拳を上げたり「右手上げて、左足上げて」としていけば、なん だか鏡の中の自分と遊んでいる気になってくる。
「まるで鏡ごっこですね」
「うん、面白いね!!」
今度はこれならどうだ! とあかりが一度鏡から出てマイケルジャクソンのムーンウォ ークでフレームイン。
鏡の中のあかりは戸惑うように、廊下をバックで歩いているだけだった。
「あー、惜しいー、コツはね!!」
鏡の中の自分へと、教えるあかり。
「次は更に難しいよ!!」
あかりが踊り始めた EXILE の「Rising Sun」のサビ部分のダンスに、ぴょん、と軽やか に鏡へとフレームインしたつくよが一緒に踊る。
2人一緒に軽く飛んで、着地と同時に右足を横へと蹴り出した。 更にすぐに飛んで蹴り出した足は真ん中へと寄せて着地。と同時に反対の足は横へと蹴り出されていた。
鏡の中の 2 人は、その動きに上手くついていけない。
踊り終えたあかりとつくよが笑顔でサムズアップする中、鏡の中の 2 人が崩れ落ちる。 降参、とばかりに床に突っ伏して。
異世界に連れて行かれる大鏡をクリアした。
せいなとこゆきも追いついて、4 人が合流する。
「これで 3 つ、クリアですね」 「それでもあと 4 つもあるよ!!」
「2 人ずつバラバラになって探す......?」
そうだね、と全員が頷いて。
こゆきが絶対権限を発動した。
「2 人ずつで、離れた別々の場所へー」 気づけば、つくよとせいなはトイレの前へと飛ばされていた。




