5話 マインクラフトな世界1 2/9
《一人ひとつ家を建てる》
「家……こゆきが建ててたね……」
せいなが小さくつぶやく。
「そんぐらい楽勝だよ!!」
楽しそうにぴょんぴょん跳ねるあかり。
「どこに作りましょうか」
あたりをきょろきょろと見まわすつくよ。
「なんでもいいんだよね?じゃ好きなの作るー」
のんびりと歩き出したこゆき。
ところが、四人がそれぞれ家の計画を立て始めたところに。
ガシャンガシャン
生い茂る木々の向こうから、何か物音がした。
「あれ?? さっきまで静かだったのに」
あかりが最初に気づいて、木々の向こうを見ようと体を向ける。その時。
「きゃあっ!!」
つくよの悲鳴が聞こえた。
「つくよ!? どうしたの!?」
よく見ると、その体に矢が刺さっている。
「えっ!? 矢!? 刺されたの!?」
だが血は出ていない。
その代わり、急につくよの頭の上に《HP》と書かれた横棒が出現し、それが満タンより減っているのがわかる。
「あ、これはあれだースケルトンだー」
相変わらずなんでもなさそうにこゆきが言う。
「サバイバルモードだったからねー」
「えっうわっほんとの矢だ!! えっ怖い!!」
せいなに丁寧に説明するこゆきの横で、あかりが騒ぐ。
「つくよ、痛くないの!? 血は出てないけど……!!」
「全然平気です。ただ少し不思議な感覚で……」
「痛くないんだ……」
そう言いながら、せいながつくよの背に刺さった矢を引き抜く。血は出ない。
「まさかサバイバルモードだとは思っていなくて、気を抜いていましたね」
「最初からサバイバルはきついよねークリエイティブモードにへんこーう」
こゆきの声が響いたと同時に、木の向こうに見えていたスケルトンたちが、弓矢を下す。
「これはたぶん世界のミスだろうねー言ったら誰でも変えられると思うよー」
「わあほんとだ!! もう攻撃しなくなったよ!!」
あかりが面白そうに、スケルトンに手を振った。
「じゃあそろそろ、課題にうつりましょうか」
「そうだねー」
課題は一人ひとつ家を建てること。家としか書かれていないから、どんなに小さくてもめちゃくちゃに大きくてもいいということか。
「小さくてもいいんだよね……」
「性格出るよねー」
「こゆき、材料の木々をとりに行きましょう」
「どんなの作ろっかな!!」
四人四様にそれぞれの家の計画を立て始めた。
「あかり……そんなに……?」




