3話 体育館な世界1 2/3
あかりが見つけたのは5段の跳び箱だった。
つくよとせいなは高さが足りないということを危惧するものの、一回やってみることにした。
こゆきを含めた4人で跳び箱をバスケットボールのネットの下まで運ぶ。
「けっこー重かったー」
こゆきは床に寝そべる。
「そうですね。重いですね」
「みんな力がないな~!元気だよ、元気!!」
つくよが肩を上下しながら息を吐いているとあかりが二人に発破をかける。
「とりあえずやってみる……?」
「そうだね! とりあえずやってみるよ!!」
せいなが小さな声で尋ね、あかりは元気よくバスケットボールを手に持つ。
「おりゃー! おりゃー!」
「……やはりダメでしたね」
「高さが足りない……」
あかりがダンクシュートをしようとするものの、跳び箱5段では高さが足りず、ゴールリングどころか、ネットにも届かない。
それを見ていたつくよは頭を抱え、せいなも悲観そうな顔をする。
「これが正解ではないみたいですね」
「なら他にも道具があるかもしれないよ……」
「よっしゃー!! さがそう!!」
気を取り直して道具を探す3人。
「……あれこゆきは……」
こゆきの姿が見えないことにひとり気づくせいな。
「これなら結構高いから届くかもしれません」
今度はつくよが道具を見つめる。
「これは平均台だね!!」
あかりの言うとおりそれは緑色をした平均台であった。
高さ約1メートル。それなりの高さがある。
「では運びましょう」
つくよが2人号令をかけ、平均台をゴールの下まで運ぶ。
「これならいけそう!!」
早速あかりがバスケットボールを持ちながら平均台に上り、ダンクシュートを決めようとする。
「惜しいです。ネットには触れています」
「そうなんだよね!もう少しでリングに届くのに!!」
つくよは悔しそうに顔をしかめ、あかりはもどかしそうな顔をしている。
「もう少し飛べませんか」
「やってみる!! 絶対無敵発動!! ……あっ!」
結局あかりはダンクシュートを決めることができなかった。
「うちの肩につくよが乗ってジャンプするば良いんじゃないの」
「それは危険です。怪我をするかもしれません」
「そうだよね」
「……ん? せいなとこゆきは」
ここでつくよはせいなとこゆきがいないことに気づく。




