2話 ファンタジーな世界1 3/6
このあたりは空気がおいしいねー、たまには緑に囲まれるというのもいいですね、などと話しているこゆきとつくよのもとに、ドドドドドドという地鳴りのような音が聞こえてくる。
い、いったい何が……と構えていると、見知った声と姿が視界に映る。
「た、す、けてぇ~~!!」
「「あかり!?」」
そして、あっ。とあかりが石につまずく。あぁ、ブタわんこに追いつかれる!そう思った瞬間。
べロリ!
大きな下で頬をなめられる。
「……え?」
「ブホー! ブホー!」
変な鳴き声をあげながら、あかりの横でくるくる回った。
「……襲ってこないの?」
ブホ。とうなずく生き物を見て、つくよは先ほど出会ったとても大きなふわふわモンスターの話をする。
この世界は人懐っこいモンスターが多いみたいだねー、とこゆきがあくびをした。
「……で、こゆきは何をしているんですか?」
「え? 木の実―」
「あつめてるの?」
「んー、食べるー」
「え、大丈夫なの!?」
言われて、少し考える。
「絶対権限はつどうー。ここらの木の実ぜんぶ美味しいやつに変えてー」
「……何も起こりませんね」
「おーい!! 聞いてるー!?」
10秒ほどラグがあったあと、
ぽこ。
「おー」
こゆきの腕の中にある木の実が、キラキラと輝いた木の実に変身した。
ぽこ。ぽこぽこぽこ。
どんどん変身していき、まだ生っている木の実にも伝染する。どんどん、どんどん……最終的には空中から美味しそうな木の実が出現し始めた。
「なんか……多くないですか?」
ぽこぽこぽこぽこ……
「まっ、埋もれるーー!! 逃げろー!!」
ダッシュ!!と走り出す3人。さっきのモンスターは大丈夫だろうかと横目でちらっと確認すると、嬉しそうにはしゃぎ、木の実に埋もれながらバクバク食べていた。
「ぜぇ……ぜぇ……」
「あかり、お疲れ様です……先ほどから走りっぱなしですね」
「よしよーし、木の実食べるー?」
「持ってきたの!? 食べる!!」
しばしの休憩をはさんだ後、あかりがふと顔をあげる。
「そういえば今、せいなが一人なんだよね、大丈夫かな?」
「ちょっと探しに行ってみましょうか」
「ゆきはもうちょっと木の実取りながらあっちのほう行ってみるー」
「じゃあ私たちは別の場所進んでみましょうか」
「そうだね!! つくよを一人にすると迷子になっちゃいそうだし!!」
「何も言い返せません……」
「じゃあ、何かあったときの待ち合わせはあそこの掘っ建て小屋目印で!! よぉし、れっつごー!!」




