表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/433

0話 部活な世界1 2/20

 4人は2人と2人に別れた。あかりとつくよ、せいなこゆきのペアになった。





《テニス:ラリーを50回続けること》


「50回!! 割と多い!!」


「頑張りましょう」


 コートのわきに置かれたベンチにはボール数個とラケット2本が置かれている。あかりとつくよはラケットとボールを手に取り、コートに立つ。


「つくよ、いくよ!!」


「カモンです」


 あかりはラケットを下から振り、ボールを勢いよく打つ。ボールはつくよにまっすぐ向かっていく。


「おっと!!」


 つくよの足元にボールが打たれ、当たりそうになったつくよはジャンプすることでボールをかわした。つくよは一瞬ひやりとした。それも表情に出ている。



「ごめん!!!!」



 あかりはとっさに声を上げた。本当に申し訳なさそうで、心配の目をつくよに向ける。



「大丈夫ですよ」


「ほんとう?」


「そんなことよりアウトですよ」



 ボールはコートのギリギリ外に落下していた。跡が残っているから二人にもはっきりわかる。



「あ……ごめんなさい」



「さあ、次です。次」



 10分後……


 テニスコートのネット近くに二人はいた。ラケットを短く持ち、ボールをポンと優しく相手のコートに入れることを繰り返していた。



「なんかだんだん近づいてない?」



「気のせいですよ」



「そうだよね!!」



 そしてようやくラリーが50回を達成するのであった。2個目の課題をクリア。








《ゴール下から連続でシュートを30秒で15回》



「15回……」



「せいなガンバッテー」



「ええ、私!?」



「だって、難しそうなんだもん。せいな細かい技術得意じゃん」



「嫌いじゃないけど……」



「じゃあできないことを証明してあげるー」



 こゆきはパッと両手を挙げると、バスケットボールが出現し、手の中に収まった。そしてバスケットゴールの下に移動し、ボールを頭の前に構える。



「これって板に反射させるのー?」



「そうだね」



「すたーとー」



 こゆきがふんわりと合図を発すると、同時にどこからともなくブザーが鳴った。



「よっ……ほっ……」



 こゆきがテンポよくゴールにボールを入れていく。ゴールを通ったボールも難なくキャッチしすぐにボールを構えていた。


 4回に1回くらいはゴールを外したが、テンポが崩れることはなかった。



 ビィィィィィ



 再びブザーが鳴る。空中に表示されている回数は10回だった。



「……次はイケるよ!!」



 せいなが珍しく生き生きと言う。



「でも、次はせいなねー」



「……ですよねー」



 せいなは無言で淡々とゴールにボールを入れていく。




 そしてブザーが鳴る。




 真剣な表情のせいなが振り返り、表示を見る。



 《14》



「…………」



「おしいー!」



「はぁ……」



 せいなは膝に手を置き、肩で息をしている。



「つかれちゃったー?」



「…………うん」



「じゃあ次は私ねー」




次、こゆき11回


次、せいな14回


次、こゆき12回


次、せいな14回


次、こゆき13回



「これ……あと2回やったらこゆきが達成してくれるんじゃ…………」



「こらー!」



 その直後にせいなが15回を達成。3個目の課題をクリア。



「やっとできた……」



「おつかれー」



「すごいじゃん!!」



 あかりがいつのまにか体育館の中にいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ