0話 部活な世界1 13/20
2人は体育館へと向かう。体育館には1つだけポツンと卓球台だけがあった。
「卓球をやれってー?」
「言ってるのかな!」
《影2体とダブルス(1セットマッチ)で勝利する》
「やったね!! 協力プレイだね!!」
「そーだね」
影が2体出現し、試合がスタートする。
影のペアの強さは、あかりこゆきペアとほぼ同等の強さに設定されているようで、試合展開は点を取っては取られての繰り返しだった。
卓球のダブルスでは、1人が球を打った後は、必ずもう1人が球を打たなければならない。つまりペアは交互に打つことがルールとなっている。
あかりは性格上、攻めの姿勢で影ペアを圧倒し、こゆきは相手の攻撃を上手に捌き、守りの姿勢で相手の攻撃を凌いでいた。
「おりゃ!!」
あかりの渾身のスマッシュが決まった。これで10-8になりあかりこゆきペアがマッチポイントとなった。
「さいごーいくよー」
「さあこい!!」
こゆきがサーブを打つ。影が打ち返し、あかりが強めに返す。もう1人の影がふとネット付近に弱い球を打つ。
こゆきはすぐさまネットに近づき、球を拾った。が、影がすかさず強い打球を返してくる。
バウンドした打球はこゆきのはるか後方を飛んで行った。
「まかせて!!」
あかりが走る。球が床に落ちる瞬間、打ち返すことができた。
するどく影側のテーブルに落ちるボール。影は対処が遅れ返球に緩みが生じた。
「きたー」
こゆきは力の抜けた声を発しながらも、力強く前に踏み込みながら思い切りボールを打った。
ピンポン球は影が握るラケットに届かぬ位置を通り過ぎ、やがて床に落下した。
「やたー……おおおお!?」
こゆきは踏み込んだ勢いで、テーブルに著しく接近してしまった。プレー中にテーブルに触れると、失点になることをこゆきも、あかりも知っていた。
重心が異常に前になってしまったこゆき。
「こゆき危ない!!」
あかりはこゆきの方へ近づくと、肩をつかみ思い切り後ろへ引く。
2人の体は一度ピタリと止まったが、ゆっくりとこゆきの方へ倒れていき……
「あいたー」
「あいた!!」
こゆきもあかりも台に倒れこんでしまった。
「あれ!? ポイントになってる!?」
「えー?」
あかりもこゆきも得点ボードを見て驚きの表情を浮かべた。
その時、得点ボードの上に補足説明が書き出された。
《ボールが床に落ちてからだからセーフ》
「やったね!!」
「ふー。踏ん張らずにべちゃっと倒れればよかった」
14個目の課題をクリア。




