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15話 怪盗な世界1 8/11

 つくよとこゆきは非常階段を上がって屋上に戻った。


 屋上に四人の姿が揃うと、それぞれの階の警備の報告と作戦会議が始まった。



「で、どうやって侵入しよう? それに中の警備も調べなくっちゃいけないし」



 全員腕を組んで、その場でうなった。屋上の床はコンクリートなので、床下から侵入することはできない。そのとき、せいなが手を挙げた。



「あの、よく天井に金属で囲われているところがあるでしょ……? あれって天井への入口じゃないかな……? もしも入口なら入れるかもしれない」


「え、どうやって?」



 せいなは三人に説明した。



「小手のワイヤーって、なかなか抜けなかったでしょ? だからワイヤーを天井の入口に刺した状態で引っ張ったら開くんじゃないかなって思って……」


「それですよ、せいな」


「せいなナイス!」


「早速やってみよー」



 四人は非常階段で三階まで下りた。踊り場から上を見てみると、銀色の縁取り、天井の入口があった。こゆきがワイヤーを飛ばす。先端が天井に刺さった。



「それじゃあいくよ。せーの」



 縦に並んだ四人は力いっぱい引っ張った。すると天井の扉が開いた。



「やった!」


「あかり、しーっ」



 あかりは自分の口を手で押さえて「ごめーん」と謝った。耳をすますが黒い影がこちらに来る様子はないようだ。全員で行くと見つかってしまう確率が高くなるので、体力もそれなりにあり、方向音痴ではないせいなとこゆきが、天井に登ることにした。


 天井も通気口の中と変わりなかった。蜘蛛の巣とほこりだらけだ。



「うへー、汚いよー」



 こゆきは顔を歪ませたが、あることを思いついた。



「よし、絶対権限発動っ。天井の中をきれいにしてー」



 するとまるで見えない誰かが、高速で掃除をしたかのように、天井の通路はピカピカになった。



「ありがとう、こゆき……」


「いえいえ。じゃあいってくるねー」



 二人は四つん這いになって移動した。展示室の真上を探す。



「えーっと。あ、ここっぽいよ、せいな」


 せいなとこゆきは扉を少し開けて、展示室の中を探った。ガラスケースの中に一つの宝石が展示されていた。それは赤と青が溶けあうようにゆらめいていた。



「あれがオーシャン・ブラッドかー」


「きれい……」



 オーシャン・ブラッドの周りを四人の黒い影が囲んでいる。そしてその近くにある出口には黒い影の足元が見えた。



「きっと出口も見張りが二人いるねー」


「多分……」



 せいなとこゆきは見張りの位置をしっかりと記憶して、あかりとつくよの元に戻った。







「って感じかな」


 こゆきの説明をあかりとつくよは頷きながら聞いていた。

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